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ヒトラーに盗られたうさぎのjocxのレビュー・感想・評価

ヒトラーに盗られたうさぎ(2019年製作の映画)
3.8
この映画は子供向けということで安心して観られた。しかし、父親がナチスから追われているので、いつ捕まるか分からない緊迫感はあった。主人公が子供の頃読んだ『おちゃのじかんにきたとら」の絵本作家だったとこの映画で知った。何不自由なく心も体も豊かに暮らしていたアンナ。ドイツからスイス、フランス、イギリスへと家族で亡命生活を送る。その中でも希望を見出し友達を作り成長していく。綺麗ごとばかりではないと思うが、かつて父親が評論でこき下ろした劇作家の家で、自分たちの状況を隠さず、その一家に甘え、女主人と母親が連弾するシーンは女性は強く、芸術の前には対等だと感じる、良いシーンだった。大人になることは現実を受け入れて、過去に向き合い、未来を見つめることなのかもしれない。叔父の時計が語る。
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