叡福寺清子

呪われの橋の叡福寺清子のレビュー・感想・評価

呪われの橋(2020年製作の映画)
3.1
ちょっと前の屍憶から昨今の哭悲や継承に至るまで,ここ数年の台湾ホラー(JホラーならぬTホラー)の勢いは留まること知らずで大変羨ましい三遊亭呼延灼です,皆さんこんばんわ.

そして本作もまたTホラーの一作.なにかと心霊スポットが豊富とされる東湖大学.その中でも最恐なのが女霊橋.閏日の真夜中.その13段の階段を登ると,何故か14段に,決して振り返るな.でも若者は阿呆ですから肝試しちゃうよねー,襲われるよねー,全員溺死,となると犯人は「溺殺魔セバスチャン・ドナー」に決まりですね・・・じゃない!ちゃんと悪霊さんが出てきます.でもこの悪霊さん.話がわかる人で意外といい人かもしれません.でなければ本作のネタもなかったことですし.

時代ズレネタ(こっちはネタというほどでもないか)とカメラマンのネタと悪霊さんの3本セットが本作の肝.なのですが,監督・脚本・キャメラ・編集の方々は真面目なのか,視聴者への裏切り,「こいつら『あぁどうせこのパターンやろ』ってなめてるはずやから,変化球投げたれ!」的意地悪さが足りなかったような気がします.それが如実に出たのが怨霊による襲撃シーンの数々.非常に間が悪い,というか長くて淡白.飽きちゃう.程よいところでぬっ殺す,で余った時間を20年のレポーターの調査につぎ込む.それだけでも印象変わると思うのじゃが・・・どうでしょうねぇ.
とはいえ,「のぞきめ」観る時間があるんだったら,本作を視聴したほうが時間は有効活用できます,とだけは断言しておきます.