「ボンベイに平安あれ!」なんて皮肉的なタイトルが付けられた、インドの貧しい子供らについて描いたミーラー・ナイールの長編デビュー作にして代表作。
サタジット・レイやリトヴィック・ガタクを継承するかのような、踊りを排した瑞々しい描写やリアリズムを追求した演出は非常に良いものではあったのだけれど、インドに生まれなくて良かったと心底思うくらい被差別的な描写もかなりあり、生きることってやっぱ辛いわなと改めて感じて鬱った。
こんだけの力作ならカンヌでカメラドールを受賞するのも納得できるけれども、現実で疲弊したときには決して鑑賞しようとは思えない作品。