タラコフスキーさんの映画レビュー・感想・評価

タラコフスキー

タラコフスキー

鑑賞映画の備忘録

メアリー女王の処刑/女王メアリの処刑/スコットランド女王、メアリーの処刑(1895年製作の映画)

4.0

世界最古のスナッフフィルム的趣の映画

奇術的面白味だけど、断頭の再現が予想以上に生々しくて結構ショックを受けた

哀れなピエロ(1892年製作の映画)

4.0

世界最古のアニメ映画

19世紀にこれをやろうとした試みと先見性だけで凄い

母親支援(1942年製作の映画)

4.2

子育て支援についての淡々としたドキュメンタリー的描写が後のブレッソンらしい冷淡さを湛えていて良い

キャット・ピープル(1942年製作の映画)

2.9

この時代のアメリカ映画にありがちなように、基本下手な日本映画みたく映像表現より台詞が目立っててあまり面白くなかったけど、クライマックスで挽回した感のある映画

映像表現で良いなと思ったのはまずヒロイン
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普通の人々(1980年製作の映画)

3.0

パッヘルベルのカノンとティモシー・ハットンの演技が全てと言っても過言ではない映画

所々フィックスのロングショットで良いものはあったけど、全体的にタイトル通り「普通」という印象

昔はこういう感傷的な
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キツネとウサギ(1973年製作の映画)

4.0

キツネ強すぎ問題はあるものの、切り絵チックな絵の温かみは実にコミカルで心地よい

賭博師ボブ(1955年製作の映画)

4.8

やっぱりメルヴィル の映画は凄い

壮年の賭博師ボブと周囲の人物の紹介も兼ねた日常、犯行の準備と実行、そして予想外の展開で構成されるこの映画だが、ロケ撮影を交えたキレの良いカメラワークと無駄の無い洗練
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ジョナスは2000年に25才になる(1976年製作の映画)

2.7

唐突にピカデリーの夜について書きたくなったけど登録されてなかったから、その代わりに数年前ダニエル・シュミットに影響与えた映画特集で上映されてたこの映画について書く

作風としてはジガ・ヴェルドフ集団以
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復讐は俺に任せろ(1953年製作の映画)

3.5

冒頭から拳銃自殺で始まる暴力的な映画

特にグロリア・グレアムのコーヒー火傷等女性に厳しい描写にはビビる

やはりフリッツ・ラングの作品は巧みな演出とカメラワークが光って良い

でも復讐に燃える主人公
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無無眠(2015年製作の映画)

3.3

例えるなら抽象画か

こんなん誰でも撮れるわって日本の映像の長回しが続き、基本的にはこれは何の拷問かっていう映像ばかりで、特に後半は実に酷かったのだけど、前半は結構リュミエール的魅力が無いでもなかった
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ジャージー・ボーイズ(2014年製作の映画)

3.2

トム・スターンを撮影に迎えてからのイーストウッド作品らしいテイストで音楽映画をやろうという試みは確かに作品に一風変わったものにしていて面白くはあったし、カメラ目線の語りも流れが自然で良かったとは思うけ>>続きを読む

肉体の冠(1951年製作の映画)

4.7

最近二つの意味で見直している監督の一人のジャック・ベッケルだが、やはり彼の映画は豊かな動きで溢れていて良い

カップルらの乗るボートがやって来るシーンの時点でこの映画が素晴らしいことが心で理解できたが
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スポットライト 世紀のスクープ(2015年製作の映画)

3.5

社会の闇告発系映画

役者の演技堪能する系サスペンス映画

映像の良さを味わう系ではないものの楽しめたし、ラストは中々に衝撃的だった

78回転(1985年製作の映画)

4.5

回転をモチーフとした、流れるようなイメージ転換は相変わらず素晴らしい

3分程度の短い作品だけど、30分は余裕で見続けられる(でも300分見てたらさすがに狂うと思う)

フランケンシュタインの恍惚(1982年製作の映画)

4.1

ベルリンで何かの賞を受賞したらしいシュヴィツゲベル前期の作品

静的で超現実的で無機質で狂気的で、こんな空間絶対いたくないと思うような悪夢空間を動的カメラで無限ループ的に描写していて、気持ち悪いけど面
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映像の魔術師 オーソン・ウェルズ(2015年製作の映画)

4.1

オーソン・ウェルズの才能と苦闘に乾杯

しかしこのドキュメンタリーで紹介されていたオーソン・ウェルズの監督作品の断片だけ見ても改めてその映像の凄さに圧倒されるけど、こういうの見てしまうと他の他愛無い映
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今夜、ロマンス劇場で(2018年製作の映画)

-

こんなカイロの紫のバラの丸パクリみたいな映画、よく企画通ったな

心のともしび(1954年製作の映画)

5.0

ダグラス・サークのマイベストは天が許し給う全てなのだけど、この作品もそれに匹敵するくらい素晴らしい、というか美しい傑作だった

話としては遊び人がとある失敗から更正するというシンプルであまりに道徳的な
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いとこ同志(1959年製作の映画)

2.4

久々に見たけど最初見たときより面白く感じなかったのは映像のせいか

昔は映像の良さとかあまり気にしてなかったからジェラール・ブランの転落ぶりに注目し、今でもそのバッドエンドもヌーヴェルヴァーグらしくて
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(1951年製作の映画)

4.5

インドの風土とそこで暮らす人々がとにかく美しい映画

後のサタジット・レイ作品と比べたりしても暮らしぶりの脚色が甚だしい場面も散見されるけど、それで美しい映像が生まれているのだから問題なかろう

それ
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浜辺の女(1946年製作の映画)

2.7

アメリカ時代のルノワールって脚本のせいなのか基本的につまらなくて困る

あまりに幻想的な冒頭の夢のシーンを見たときは傑作の予感がしたし、浜辺の荒れっぷりや打ち上げられた舟の感じ、美しい浜辺や海が映るシ
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影のない男(2004年製作の映画)

4.4

このイメージが流れるように次々変わっていく様に既視感を覚えたとき、1/3/10というジャファール・パナヒに関する短編を後に作る監督と知って、1分程度でパナヒの境遇を表した卓越ぶりをもう一度見たいと思っ>>続きを読む

ヘッドライト(1955年製作の映画)

4.0

ジャン・ギャバンの命日に主演映画放送するなんてNHKも粋じゃないのと思いつつ見たけど、やっぱり彼の無骨な顔は不思議と絵になって良い

ジャン・ギャバンの不倫ものって題材が曳舟と被ってたせいもあるけど、
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受難のジョーク(1968年製作の映画)

3.7

プラハの春とかの政治的運動が盛んになっていた時代のチェコらしい映画で、そういう政治的問題にほぼ無関心な身として内容はそこまで響かなかったし映像に痺れることもそんなになかったけど、散見されるいくつかの大>>続きを読む

ゲット・アウト(2017年製作の映画)

3.0

チラッと見た予告編で中々興味をそそられ、ゴッサム賞とかでも候補になったということで試しに見てみたけど、悪くはないもののイマイチって感じだった

一番良かった点は催眠術に陥った際の演出で、沼のような意識
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海の沈黙(1947年製作の映画)

5.0

メルヴィルの長編デビュー作にして傑作

この作品は殆どフランス人の叔父と姪にドイツ将校が一方的に語りかける構図の繰り返しとなっているけど、戦時中のフランスとドイツの関係の比喩的になっているその構図が白
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ある道化師の24時間(1946年製作の映画)

4.5

道化師の素朴ながらも可笑しな一日を、ナレーションを交えつつもチャップリンやキートンらが作ったの作った古き良き視覚的コメディらしく、それでいて既に洗練された撮影と演出で描いており実に素晴らしかった

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グッド・タイム(2017年製作の映画)

4.3

基本的に手持ちカメラを主に用いた映画は等閑な臨場感を出そうという魂胆が見え見えで嫌いなのだけど、サフディー兄弟の場合は照明等に工夫を凝らして作品に独特の雰囲気を齎しているから好き

この映画は夜の時間
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シン・ゴジラ(2016年製作の映画)

3.6

改めて見てもやっぱりオタクのアニメ監督庵野秀明が作ったゴジラって感じの印象

おそらくこの作品にも写真だけ出てる岡本喜八作の日本の一番長い日を意識したであろう会議シーンも、むしろ押井守のパトレイバーや
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ひなぎく(1966年製作の映画)

3.7

そこまで好きじゃないけど50年経ってもカルト映画としても地位が緩いでないのは凄いと思う一品

歯車と空爆の映像が交互に挿入された導入から脈絡なく主役の女二人がもたれている場面に移行する点でもうこの映画
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トワイライツ(1994年製作の映画)

1.0

ふと大学の授業で見たことを思い出したこの似非芸術映画

しかし今思い出しても白塗りの顔の人物使ってよくわからないことしてるのが劣化寺山修司にしか思えず、かと言ってその寺山やパラジャーノフといった監督ら
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港を離れる小舟(1895年製作の映画)

4.5

ホン・サンスがオールタイムベストに選出したらしいリュミエールの作品

小舟が画面奥に去って行く様子とそれを見守る右側の婦人らという構図は絵画的で実に良い

自動ソーセージ屋(1895年製作の映画)

3.5

日本の殺陣の風景を映したものとかもそうだけど、行われた催し自体よりそれが終わって被写体が最後に素に戻る瞬間も映っていることが面白い

トラフィック(1971年製作の映画)

4.3

後にソダーバーグが同じ英題の作品を作っており、サスペンスのあっちとコメディのこっちを比べるのは野暮とわかっていても、やはりこっちの方が映画的観点で言えば断然良い

自動車製造工場の様子を映した冒頭の幾
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ヴァン・ゴッホ(1948年製作の映画)

3.8

最初見たときは折角のゴッホの油彩画をモノクロで撮って台無しじゃないかと思ったけど、よくよく見てみたらこれはこれで味わい深いし、モノクロ映像って元々は色のついたものを白黒に撮っているという当たり前だけど>>続きを読む

大通りの店/大通りの商店(1965年製作の映画)

3.4

イメージフォーラムのチェコヌーヴェルヴァーグ特集で上映されるということで以前見たときの記憶を頼りに感想を書いてみる

全体として役者の動きとか主な舞台が限定されているところとか演劇的な印象で、折角見映
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