安堵霊タラコフスキーさんの映画レビュー・感想・評価

安堵霊タラコフスキー

安堵霊タラコフスキー

わが谷は緑なりき(1941年製作の映画)

4.9

やっぱり全盛期のジョン・フォードのモノクロ作品は色んな意味で美しくて感動する。(至高はグレッグ・トーランドと組んだ怒りの葡萄や果てなき航路だが、若き日のリンカーンやタバコロード同様ジョージ・C・ミラー>>続きを読む

愛してるって言っておくね(2020年製作の映画)

4.5

10分程度で気軽に鑑賞できるにも関わらずしっかりと気分が落ち込める優れた短編アニメ。

影によって雄弁に語っている点も実に秀逸だが、やはり幸福と不幸は紙一重である人生の真理に触れると鬱ってしまう。

ジョギング渡り鳥(2015年製作の映画)

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美学校のアクターズコース1期生を中心に作られたこの謎の映画も結構前のものになってしまったなとちょっと切ない気持ちになる。

印象に残った箇所といえば矢野氏の髪型変化シーンとか美学校の廊下使った宇宙船?
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ザ・テディ・ベアーズ(原題)(1907年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

絵本で知られる3匹の熊の話を映像化した作品。

あからさまに着ぐるみな熊家族だとか謎の熊たちのストップモーションアニメだとか印象的な箇所も結構あったが、最後に熊の両親が狩人に射殺される理不尽さに全てが
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Valentin de las Sierras(原題)(1971年製作の映画)

3.9

なんかよくわからんドキュメンタリー風映画だったけど、変なカメラの寄り方が逆に面白くて印象に残った。

神々のたそがれ(2013年製作の映画)

4.8

ズラウスキーのシルバーグローブを泥臭くして白黒で撮ったようなアレクセイ・ゲルマンの遺作。

フルスタリョフを更に悪趣味にグロくしたような内容なのでそう何回も鑑賞したい映画ではないが、流麗な一人称視点の
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孤狼の血(2018年製作の映画)

3.1

ここ最近の日本製暴力映画では特に評価の高い作品で、評価された理由もわからないではないけどやっぱり個人的にそこまで合うものではなかった。

というのもヤクザ映画とかは初期の武の映画とか一部を除き、昔の映
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審判(1963年製作の映画)

4.0

ロングショットの印象的な使い方とか構図のキレとか、相変わらずオーソン・ウェルズの画面作りの天才性に驚く作品ではあったけれど、役者陣の演技にも過分に冴えていたせいもあるのかカフカ作品の不条理性や不可思議>>続きを読む

エストラパード街(1952年製作の映画)

4.3

さながらトーキー以後のエルンスト・ルビッチやI・A・L・ダイアモンドと組んでからのビリー・ワイルダーのちょうど中間って具合の恋愛模様。

話の展開も波のようで中々良かったけれど、それ以上にロケ撮影の有
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鍵泥棒のメソッド(2012年製作の映画)

3.8

アフタースクール同様全然好みじゃないのに悔しいけれど面白いのは流石といったところ。

香川照之の緻密性と堺雅人の行き当たりばったり感が終盤で活きてくる様子も中々に良かった。

地下鉄のザジ(1960年製作の映画)

4.0

ジャック・タチの映画を思わせる破茶滅茶っぷりと往年のサイレント映画をオマージュしたような早回しが面白い作品ではあるのだけれど、破茶滅茶が過ぎる故に途中から結構疲れてしまうのが難点。

コード・アンノウン(2000年製作の映画)

4.0

ハネケが初めてフランスで撮った、人間のコミュニケーションに関する作品。

そのコミュニケーションに関する問題が(主に馬鹿のせいで)胸糞悪いからあまり何度も見たくなるような映画ではないけれども、序盤や終
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アフタースクール(2008年製作の映画)

3.8

好きかどうかってのは置いておいて、予測不能だけど納得はできる裏切り展開にしっかり驚かされた時点で敗北を認めざるを得ない。(この作品に関しては堺雅人が本格登場した後の諸々の情報開示には正直驚いた)

シテール島への船出(1983年製作の映画)

4.5

共産主義思想から脱却し始めた頃のテオ・アンゲロプロスの作品。

劇中劇って設定はあまり活きていなかったようにも思うけど、魔術的長回しには磨きがかかって哀愁も感じられるようになってきたから感動的で良かっ
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その男、凶暴につき(1989年製作の映画)

4.6

武の記念すべき監督デビュー作で、演出とか色々とシンプルながらも、そのシンプルさと暴力性故にこの時点でもう風格すら感じられる。(つかいきなりホームレスの顔から始まるとか天才にしかできない)

やはりこう
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三月のライオン デジタル・リマスター版(1991年製作の映画)

3.9

羽海野チカがハチクロの代表作を描く際にタイトルの参考とした映画。

最初の説明文は必要だったのか甚だ疑問に感じられたが、ジャック・リヴェットやレオス・カラックスの影響が強そうな雰囲気、あと場面の構図や
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インサイダー(1999年製作の映画)

3.4

タバコ会社の不正云々に関して正直さほど興味を抱けず勝手にやってろ感もあったから結構長さも感じられたけれど、同じ監督のヒートよりアル・パチーノの演技力を引き出せていたように思えたからその点は良かった。>>続きを読む

冬のライオン(1968年製作の映画)

4.1

若き日のアンソニー・ホプキンスが拝める貴重な作品。

歴史ものらしい質の良い演技合戦が拝めるだけでも鑑賞し甲斐のある映画ながら、ここでキャリアベスト級の演技をしていたピーター・オトゥールがアカデミー賞
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シカゴ7裁判(2020年製作の映画)

4.5

主に良い意味で凄く質の良い社会派娯楽映画。

アメリカンニューシネマの時代を描いただけあって話自体には陰があるのだけれど、あまり陰鬱にならないような軽妙な脚本と鋭い編集のおかげでシドニー・ルメット版十
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We Will Never Be Alone Again(英題)(2012年製作の映画)

3.9

世紀末にキマった感覚を表現した、近代的サイレント短編映画。

最初の若干アンダルシアの犬っぽい描写がピークだった感も強いけど、退廃的な様子も嫌いじゃなかった。

それにしてもシューゲイザーって、やっぱ
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荒野のダッチワイフ(1967年製作の映画)

4.0

変な話を作ることで知られる大和屋父の監督としての代表作。

ATGで大和屋父が作ったらまあこうなるだろうという奇妙な和製エロティック西部劇ってこの映画は好むと好まざるとに関わらず記憶に残ること必至で、
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ランブルフィッシュ(1983年製作の映画)

4.1

80年代の映画なのに撮り方や演出に50年代を髣髴とさせるものがあり、その時代錯誤感に不思議な魅力のある映画で、この特異性故に似た題材の前作アウトサイダーよりも好きかもしれない。

内容には若干尻切れト
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グリース(1978年製作の映画)

3.4

サタデーナイトフィーバーで成功を収めたトラヴォルタを有効活用した70年代後半的新時代ミュージカルコメディとして資料的な面白味は感じられたけど、ポストアメリカンニューシネマ的要素が琴線に触れたサタデーナ>>続きを読む

ふくろうの河(1961年製作の映画)

4.2

序盤の中々に危険な水の中の撮影や途中のオーソドックスながらも劇的な映像、そして唐突に訪れるラストが印象的な短編。

きまじめ楽隊のぼんやり戦争(2020年製作の映画)

4.2

映画というのは大体「独特な茶番」か「美しい茶番」、もしくは最近の日本映画に多い「下らない茶番」や「意識の高さが不快な茶番」に分けられると考えているが、この作品は最近の日本映画に珍しく一番目の例に該当し>>続きを読む

JUNK HEAD(2017年製作の映画)

3.6

自主制作で長年かけて作り上げたってことを踏まえると凄いという言葉しか出なくて評価が甘くなってしまうからそういうのを度外視しようと言及したいのだけど、まず最初の世界観の説明文はちょっと余計だったと思うし>>続きを読む

テンダー・マーシー(1983年製作の映画)

3.9

映像も話も物凄くオーソドックスな音楽ヒューマンドラマだったが、ロバート・デュヴァルら演者の魅力のおかげもあり中々に惹かれる作品となっていた。

恋する女たち(1969年製作の映画)

4.0

原作付きとはいえあのケン・ラッセルが監督しただけあって、暴力的とも言える謎の表現があったり唐突にお〜激しい( ^ω^) ガチムチパンツレスリングが行われたりと変な恋愛?映画だった。

こんな奇妙な作品
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Love(英題)(1971年製作の映画)

4.9

この映画がカンヌで公開され審査員賞を獲得してから50年経とうとしているが、そんなに経っても日本で公開の兆しがまるでないということはもう余程のことがない限り日本での上演は望み薄だろうけど、ちょっとそれが>>続きを読む

ゲド戦記(2006年製作の映画)

1.5

やっぱ色んな意味で鑑賞がしんどくなる映画。

印象派っぽい風景は悪くないんだが、声の演技もキャラの動きも煮え切らない感じで変な気分になる。(特に声の演技は岡田准一や手嶌葵だけじゃなく菅原文太や香川照之
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GONIN(1995年製作の映画)

4.7

キャラも絵も色々と強烈で、好みとか関係なしに記憶に刻みつけられる凄さのある映画。

全盛期のタランティーノ作品や21世紀の韓国産ヴァイオレンス映画以上に凄くて、最早凄いとしか言えない作品。

ザ・ライダー(2017年製作の映画)

4.0

良くも悪くもノマドランドのプロトタイプ的映画。

フィクションとドキュメンタリーの境界がよくわからない感じはこの頃から見事と言わざるを得ないけれども、ドキュメンタリー性の強さが怠く思える瞬間があった点
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欲望のあいまいな対象(1977年製作の映画)

4.5

ブニュエルの遺作も謎の二人一役や唐突な終わり含め不条理で彼らしいものだった。

花筐/HANAGATAMI(2017年製作の映画)

1.7

基本的に絵空事感の強い映画はフィクション性に吹っ切れていて好きな方なんだけど、晩年の大林宣彦の作品は毳毳しくてくどくて甘ったるくて胃もたれするから苦手だと改めて思い知る。

この映画を3時間近く通して
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北の国から'84夏(1984年製作の映画)

4.0

ある意味北の国からシリーズで最も有名なものの一つで、洋画でも小屋とかが燃えると真っ先にこの特別ドラマを思い出す。

しかしラストの田中邦衛の台詞、確かに強烈だったけどちょっと有名になりすぎじゃないかと
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