タラコフスキーさんの映画レビュー・感想・評価

タラコフスキー

タラコフスキー

鑑賞映画の備忘録

麦秋(1951年製作の映画)

5.0

改めて見たけど冒頭の波打ち際とか風景のシーンだけでも絶品!

そして風景同様人物の生活模様もまた絶品で、その様式美と雰囲気は見ているだけで恍惚とさせられる。

人物カットの挿入も絶妙な間で行われ、まさ
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シン・レッド・ライン(1998年製作の映画)

4.7

テレンス・マリックが天国の日々から実に19年ぶりに手がけた映像詩。

最初にツリーオブライフを見たときはテレンス・マリックの作風変わったかなと思ったけど、改めて見ると実は露骨なくらい詩的な作風ってこの
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機動戦士ガンダム 逆襲のシャア(1988年製作の映画)

4.9

小室哲哉が引退するとのことだけど、この映画の主題歌はカラオケで何度も歌いたくなる彼の一番の名曲だと思う。

で、カラオケの映像でダイジェストが流れるけれども、その作画とモビルスーツ戦のクオリティの高さ
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ルパン三世 カリオストロの城(1979年製作の映画)

5.0

少し見るだけのつもりだったけど、結局全部見てしまうこの名作には困ったものだ。

表現の卓越さに展開の外連味にアニメならではの豪快な演出、全てが最高級の日本アニメの傑作。

人気のシリーズの劇場版とはい
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超高層プロフェッショナル(1979年製作の映画)

3.7

題材が気になって見てみたら、案の定高層ビル建設の職人たちに見惚れる良い作品だった。

若干誂えた感の強いドラマが邪魔に思えた箇所もあったけど、人間が物を作ってる場面ってそれだけで熱が篭るよなとつくづく
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城の中の城(1954年製作の映画)

4.1

ドライヤーが監督した最後の短編だけあって、それまで撮った短編の要素が多数含まれていたのが感慨深いし、何より毎度のこと構図が美しい。

愛に関する短いフィルム(1988年製作の映画)

4.3

デカローグ以降のキェシロフスキは、それ以前には欠けていた映画的魅力を別人の如く存分に作品に盛り込んでいるから、どんな心境の変化があったのかと思うもののやはり素晴らしい。

内容は一言で表すとストーカー
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花咲くころ(2013年製作の映画)

3.5

4年前にフィルメックスで上映した映画を今頃劇場公開するって凄いなとある意味驚嘆。

で、そのフィルメックスで見たときはリアリティある作風と環境に翻弄される少女二人を描いた展開がそこそこ良かったな思った
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アギーレ/神の怒り(1972年製作の映画)

4.7

ヘルツォークとキンスキーが初めて組んだ作品は、やはり頭が逝かれてるとしか思えないものだった。

15世紀の大航海時代の兵士とインディオの黄金郷を探す旅を狂気的に描いた作品で、当時っぽい衣装を着ながらの
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終わりなし(1984年製作の映画)

2.5

あまり成功してないゴーストやベルリン天使の詩って感じ。

未亡人を見守る霊体になった夫というのにおそらく込められたテーマはあるんだろうけど、視覚的にそこまで良い効果を生んでいないように思えたら空しいだ
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早春(1970年製作の映画)

3.5

イェジー・スコリモフスキがアメリカで撮った、良くも悪くもポーランドっぽくないアメリカンニューシネマ時代のカルト映画って作品。

職場の先輩に恋して暴走する少年の姿は確かに溌剌としていたんだけど、カメラ
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ストーストレーム橋(1950年製作の映画)

4.5

ただ橋をひたすら撮影してるだけなのに構図がいちいち絶妙で、7分だけだと勿体無く感じた。

これだけ構図が素晴らしいと1時間以上は余裕で見ていられる。

この映画に倣ってゆりかもめとかモノクロでひたすら
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M/OTHER(1999年製作の映画)

4.1

そういえば諏訪敦彦の特集がアテネフランセで始まってたなと思い、手元にあったこの作品のビデオを改めて見てみた。

最初見たときは手持ちカメラの長回しと役者陣の熱演のおかげもありカサヴェテスやダルデンヌ兄
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トーヴァルセン(1949年製作の映画)

4.0

ここで映される彫刻の抑制された白色の美、これももしかしたら奇跡やガートルードのインスピレーションとなったのかもしれない

少年(1969年製作の映画)

4.3

大島渚が亡くなってもう5年とか相変わらず時の進む速度早くなったなとしみじみ思いつつ、Netflixでこの映画を鑑賞。

当たり屋の家族っていうあまり良い気持ちのしない題材だけど、屡ドキュメンタリータッ
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ラ・ヴァレ(1972年製作の映画)

3.5

モアを見たときも思ったけど、この監督とはおそらく感性が微妙に合わなくて、それ故にやきもきする。

まず良い点としてはフレンチヒッピーという題材に物珍しいものがあり、加えて彼らとニューギニアの原住民の交
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大樹のうた(1958年製作の映画)

5.0

束の間の幸せと不遇な人生を味わったオプー三部作の最終章で、まさにシリーズの締めにこれ以上ないというくらいの作品。

序盤は瑞々しい人物描写が多い反面景色の描写が少なくて若干不安になったものの、それも杞
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パリのナジャ(1964年製作の映画)

4.1

エリック・ロメールとネストール・アルメンドロスが初めて組んだ記念碑的作品。

後にヤングゼネレーションやガープの世界の脚本を執筆するセルビア系アメリカ人スティーブ・テシックの妹であるナジャ・テシックの
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村の教会(1947年製作の映画)

3.7

白っぽくて冷たさすら感じられる映像に宗教的テーマ、そしてミニマリズム、これらの要素から後のドライヤー作品に繋がるものが見出せる

ミステリーズ 運命のリスボン(2010年製作の映画)

4.7

ラウル・ルイスが最晩年に遺した大作をようやく鑑賞。

某海賊漫画みたく様々な人物の回想を挿入した、入れ子構造の連続となっているため4時間以上の大作と化した感があるけど、美麗な長回しはソクーロフを髣髴と
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天国は待ってくれる(1943年製作の映画)

3.8

知らずに鑑賞したけど、ルビッチ唯一のカラー作品はこんなダグラス・サークみたいなのかと中々に興味深かった。

ルビッチの作品は基本的にサイレント時代の方が好きではあるけど、トーキー以降も語り口や展開が小
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ビリー・ザ・キッド/21才の生涯(1973年製作の映画)

4.0

サム・ペキンパーがアンゲロプロス等の長回しに懐疑的だったのとは逆にアンゲロプロスらの長回しを好む身として、ペキンパーの映画は演出が喧しくて基本的にそれほど好みではないのだけど、この作品はボブ・ディラン>>続きを読む

モード家の一夜(1968年製作の映画)

4.5

ロメールの命日ということで何か見たいなと思っていたところ、確かこの映画を録画したDVDがあったはずと記憶していたら案の定だったので久々に鑑賞。

ほとんどただ室内で男女が談義してるだけなのに見入ってし
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白雪姫(1937年製作の映画)

5.0

冷静に考えるまでもなく第二次大戦前にこのアニメーションは良い意味で頭おかしい。

というか90年代の小さい頃は勿論完成から80年以上経った今見ても全く色褪せた感じがしないってのが本当に凄い。

同じデ
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田舎の水(1946年製作の映画)

3.8

ドライヤーの映画はこういう短編でもふと見たくなるときがあるから困る。

オーディオコメンタリーみたいなナレーションに絵やアニメを用いた冒頭の表現には少し困惑したけど、基本的には簡素な美が感じられる映像
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市民ケーン(1941年製作の映画)

5.0

この傑作について言及することを今まで忘れていたなんて我ながら不覚にもほどがある

白眉なドリー撮影や遠くに映る者の存在感、オーソン・ウェルズ初登場時の鮮烈さ等、どこがどう優れているか語るにはあまりに該
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コンドル(1939年製作の映画)

3.5

後のリオブラボーやハタリのような仲間内の緩い空気と仕事に徹するときの緊張感がバランスよく同居している様子は悪くなかった

序盤の無線と飛行機のエンジン音を巧妙に用いて緊迫感を生む演出も成功していたよう
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アメリカ消防夫の生活(1903年製作の映画)

4.5

何故この作品がエドウィン・S・ポーターの作品として登録されてないのか

屋外の消火活動のシーンだけでも十分素晴らしいけど、この作品によって発明された編集の美学も今なお色褪せない良さがある

M・アーウィンとJ・C・ライスの接吻(1896年製作の映画)

4.0

覗き見方式として作られた短い映画

でもこうして他人の生活を覗き見するという側面は現代でも一部のドキュメンタリーの本質として受け継がれているように思う

大河のうた(1956年製作の映画)

4.9

拙さの残る傑作大地のうたの続編であるこの作品も、サタジット・レイの才気が一層煥発した映画となっていた

ガンジス川近郊等の人口密集地という、前作とは土地柄の違う様々な舞台を描いているため、人々の行水や
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素数たちの孤独(2010年製作の映画)

2.3

同じ監督のハングリーハーツがそこまで良くなかった、というかオーソドックスな21世紀のヨーロッパ産ドラマ映画って感じだったからあまり期待せずに見たけど、案の定そこまで好きなタイプの映画ではなかった

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シド・アンド・ナンシー(1986年製作の映画)

3.6

ゲイリー・オールドマンのゴールデングローブ賞受賞とアカデミー賞受賞当確を記念して、ようやく初鑑賞(+ロジャー・ディーキンスの受賞祈願の意味も込めて)

映画としてはぶっちゃけ大して面白味がないけど、パ
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赤ちゃん教育(1938年製作の映画)

4.3

ハタリ!をようやく見てその動物を用いた演出の凄まじさに感嘆したのだけど、思えばこの代表作も豹と犬の存在感が光るコメディだったなと再評価

最初見たときは福田雄一のコントみたいな映画だと思って軽んじてい
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ハタリ!(1962年製作の映画)

4.8

多分ハワード・ホークスの作品で一番好きな映画

あまりドラマらしいドラマが起こらず、ただアフリカで動物を捕獲するチームの日常をひたすら描いただけの映画だが、その非凡な環境での日常性とわざとらしくない雰
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高校生心中 純愛(1971年製作の映画)

3.3

駆け落ち要素のせいか主演二人が大人びてるせいかあまり高校生って感じがしない帯盛高校生シリーズ3作目

近松門左衛門的題材を70年代の高校生で取り扱った点はなかなか面白かったけど、衝撃の展開も気持ちが良
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恋のエチュード(1971年製作の映画)

4.5

トリュフォーとネストール・アルメンドロスが組んだ作品群には映像の美しさが際立ったものが多くて好きだけど、自然豊かな海辺に建つ屋敷が舞台となっているこの映画もやはり美しくて良い

主題となる三角関係や時
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