安堵霊タラコフスキーさんの映画レビュー・感想・評価

安堵霊タラコフスキー

安堵霊タラコフスキー

OK牧場の決斗(1957年製作の映画)

3.4

荒野の七人のプロトタイプ的な趣が感じられるところとかに良さが見出せる映画ではあるけど、ワイアット・アープとドク・ホリデイを題材にした荒野の決闘とついつい比べてしまうせいで少し物足りなさというか映像の味>>続きを読む

リコリス・ピザ(2021年製作の映画)

4.7

PTAの作品でも好き度はかなり方かもしれなくて、正直ここまでとは自分でも思わなかった。

PTAは重めのと軽めのとで作風が大まかに二種類に分かれ、これはどう考えてもブギーナイツ やパンチドランクラブ同
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わたしは最悪。(2021年製作の映画)

4.0

自分的には時間が一日止まったところとかマジックマッシュルームのところとか以外はあまり刺さらなかった映画だったけど(やはりそこまで映像に哲学が感じられない会話中心の作品だったから?)、描写力のおかげか他>>続きを読む

ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

4.3

一人の赤ん坊を中心に登場人物の成長していく様子が中々秀逸だったように思えた映画。

冒頭露骨にパラサイトオマージュしていたけど、テイストを若干異にしながらもあの作品に負けないくらいに映像や演出も目を惹
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イントロダクション(2020年製作の映画)

4.0

色々とよくわからない、というか不思議な要素の数々に首を傾げたけれども、それによって深読みも出来て深みも生まれているように思えた作品。

他人の生活を切り取ったかのような映像の良さも、ここ最近のホン・サ
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ビバリーヒルズ・コップ(1984年製作の映画)

4.0

エディ・マーフィ演じる滅茶苦茶な刑事の活躍を描いた、80年代らしい雰囲気ムンムンの作品。

コメディ的な演出とかが多いけれども、序盤の親友の殺害とか展開に結構暗さが感じられたのは意外だった。

ファンタジア2000(1999年製作の映画)

4.0

リトルマーメイドや美女と野獣といったディズニー何度目かの最盛期の作品群を経て作られた、半世紀以上ぶりのファンタジア二作目。

それこそ90年前後に世に出たアニメの質感が反映された短編集となっており、そ
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(1968年製作の映画)

4.5

一人の女性に焦点を当てた、このゴダールとロブ=グリエを合わせたような芸術的作品、案の定というかよくわからないなりに好きになれた。

しかし人間の裸体っていうのは、女性にしろ男性にしろこういう場面とかで
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シュガーマン 奇跡に愛された男(2012年製作の映画)

3.9

正直なところドキュメンタリー映画としては良くも悪くもオーソドックスな出来ではあったのだが、ロドリゲスに纏わる話がどれも驚嘆至極だったのでそこだけで満足だし、彼にスポットを当てただけでもこの映画は感謝も>>続きを読む

雨あがる(1999年製作の映画)

3.3

黒澤明の遺した脚本を助監督の小泉堯史が黒澤的キャスティングで映画に仕上げるという、現代におけるベルセルクのような案件の作品となっているけれども、晩年の黒澤映画以上に温さを感じる演出や表現に物足りなさを>>続きを読む

黄色いリボン(1949年製作の映画)

4.0

やっぱジョン・フォードの作品はカラーよりモノクロの方が好きだなと感じつつ、最初から騎馬シーン等の迫力が駅馬車以上に凄まじいんで彼のカラー作品としては好きな部類。

これだけ映像に力があればアカデミー賞
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パンチドランク・ラブ(2002年製作の映画)

4.2

既にコメディ映画俳優として活躍していたアダム・サンドラーを有効活用したPTAの佳作。

大胆な車の事故を始めとした大胆かつ奇抜な描写やキレるアダム・サンドラーが特に強烈で、100分弱なのにかなり濃密な
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回転(1961年製作の映画)

3.8

演出や描写等、黒沢清や中田秀夫らが撮っていたジャパニーズホラーの先祖みたいな出来になっている点は見事と言わざるを得ないし、起こる現象が心霊的でもあり精神病的でもあるのも好印象。

しかしホラー描写多め
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灰色の石の中で(1983年製作の映画)

3.9

良くも悪くも一筋縄ではいかない演劇を鑑賞した気分になる映画。

親子の関係や子供の友情を描いているが、アレクセイ・ゲルマンの作品ばりに人物が喧しいシーンが多くて台詞も漠然としたものばかりで理解が追いつ
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FLEE フリー(2021年製作の映画)

4.5

やはり世界の地獄的側面が描かれた映画はいつも以上に尾を引くなと改めて思う作品。

主人公のプライバシーに配慮して秘匿性を強める為にアニメとして作られたこの異色のドキュメンタリー映画、インタビュー時の映
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ラヴィ・ド・ボエーム(1992年製作の映画)

4.9

序盤から第二次大戦前の映画然とした雰囲気、特にジャン・ルノワールに近いものが感じられるモノクロ作品となっていて、そんな空気感だけでもカウリスマキ作品の中でも極めて好きな部類と言える映画。

彼の作品に
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Premios nacionales(原題)(1969年製作の映画)

3.9

何故かmubiで大量に作品が拝めるペレ・ポルタベーラの短編。

マドリッドの美術館の所蔵絵画が只管紹介されているだけながら、運んでいる係員の撮り方のリアルさが程良かったのは好印象。

ハーヴェイ・ミルク(1984年製作の映画)

4.0

作品としては関係者インタビューと当人の生前の映像を用いたオーソドックスな記録映画って作りだったけれど、その生前を撮った映像の多さとかからも当時の注目度がよくわかり、まさにハーヴェイ・ミルクが同性愛者に>>続きを読む

犬王(2021年製作の映画)

4.7

先日ちびまる子ちゃんの映画を鑑賞して、やはり湯浅政明の作品は劇場で拝みたいなと足を運んだわけだけど、予想以上に琴線に触れる要素が多分に含まれていて満足が高かった。

というのも異色のミュージカル映画に
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侠女/俠女 第二部:最後の法力(1971年製作の映画)

4.7

戦闘の山場は前半で消化してしまった感はあるけど、この後半になると(特に終了30分前くらいから)美しい情景だとかホドロフスキー的な謎シーンとかが目立つようになり、これはこれで結構好き。

あとどうでもい
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侠女/俠女 第一部:チンルー砦の戦い(1971年製作の映画)

4.7

武侠映画の名手である胡金銓の代表作の前半部分。

ドラマパートはそこまででもないけれど、この前半のラストに位置する竹藪での戦闘等アクションシーンは空気感やカット割りが独特なこともあって非常に面白いし何
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汚れなき祈り(2012年製作の映画)

3.4

やはりこの監督の作品は人間の嫌な部分をリアリズムを強調して描いているからか、鑑賞する側としてもウンザリさせられて苦痛にも思えるし、描写として優れていたり美しかったりしても繰り返し鑑賞したいって気分には>>続きを読む

ベルイマン島にて(2021年製作の映画)

4.2

途中まではベルイマン映画の舞台が沢山拝める一方で映画自体にベルイマン性はあまり感じられない作品って印象だったものの、ミア・ワシコウスカが出てきてから特殊な入れ子構造の作品に変貌して面白さも格段に上がっ>>続きを読む

トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

4.7

戦闘機描写がヤバいことで評価されたトップガンを、超技術を駆使して更にパワーアップさせた正統続編。

なので基本的に空戦を凄いところが良さなのだけれど、旧友やその子供世代とのアレコレもありドラマ的にも悪
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マルタ(1974年製作の映画)

4.5

2回出てくる階段の印象が強い映画。

あとはやっぱり、変な人物に軽く引きながらもあまりに良すぎな構図や挑戦的カメラワークに痺れる、ファスビンダーらしい変態性と天才性が合わさったという感覚。

ドンバス(2018年製作の映画)

4.7

世界の地獄性を垣間見る作品って、やっぱ鑑賞中にフラストレーションが高まるけど厭世主義を強くしてくれるからある意味ありがたくもあるなと改めて思う。

撮り方としても記録映画の製作もこなしている監督だけあ
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Incident by a Bank(英題)(2010年製作の映画)

4.3

2度目のパルムドール受賞記念。

何らかの事件が起こったときに遠くから眺めている様子ってこんなだよなってのを味わえる作品で、この質感は中々に稀有。

でもやっぱこの頃からリューベン・オストルンドの作品
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アントワーヌとコレット/二十歳の恋(1962年製作の映画)

4.5

大人は判ってくれないの続編で、以降トリュフォーがジャン=ピエール・レオ演じるアントワーヌの人生を綴った作品を世に出していくことになるって意味でも重要な作品。

始まりのシーンから演出がヒッチコック映画
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EUREKA ユリイカ(2000年製作の映画)

4.8

誰もが認めるであろう青山真治の代表作。

都会のアリス的作品性といいさすらい的撮影スタイルといい、70年代のヴェンダースを多分に意識したことがよくわかる質感が沁みるまくりの超長編映画。

これ程の力作
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a-ha THE MOVIE(2021年製作の映画)

4.0

代表曲Take on Meも収録されているアルバムHunting High and Lowの楽曲群しか知らない程度の人間だったけど、デビュー前の再現映像をあの独特なMV風に表現したところやセッションの>>続きを読む

ラヴ・ストリームス(1983年製作の映画)

4.9

やはり素晴らしい映画というものの中には、映像表現や役者の演技を眺めているだけで多幸感に包まれる作品が確実に存在するってことを思い知らされる、ジョン・カサヴェテス晩年の傑作。

兄妹役のジョン・カサヴェ
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ある一日の始まり(1999年製作の映画)

4.5

キャラの区別の為なのか動物っぽくなってる人物を用いて綴られる、儘ならない人生模様。

人生の一部分や繋がり等を、面白い着眼点で描いていて魅力的だった。

カンヌで短編パルムドールを受賞したが、アカデミ
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イースタン・プロミス(2007年製作の映画)

4.0

実はヴィゴ・モーテンセンが初めてアカデミー賞候補になった作品。(評判の高かった同じクローネンバーグ作品のヒストリーオブヴァイオレンスで候補から外れたことに引け目を感じた会員も多かったのかも)

ロシア
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そして父になる(2013年製作の映画)

3.9

カンヌで審査員賞を受賞したって話題性もあってか興行収入30億超えのヒットを遂げた是枝作品。

個人的には生まれ以上育った環境の方が大事に決まっているって考えなんで福山雅治演じる主人公の逡巡には共感をま
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底抜け大学教授(1962年製作の映画)

3.5

第一印象で単なるお馬鹿なコメディかと思わせておいて、段々と結構文学的にも思える展開に移行していく様子には意外性もあって好感を抱けた。

シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

4.4

実相寺的なアングルやり過ぎ問題とか長澤まさみは全く悪くない長澤まさみ関連の問題とか、どうなんだと思う点も結構あったけれども本筋のウルトラマンファンが大真面目にウルトラマンをリファインした要素はかなり面>>続きを読む

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