スポンティニアスのてんてんのネタバレレビュー・内容・結末

はねっかえりの高3女子マーラのクラスメイトがつぎつぎ爆発する映画。
ある日いつものように授業を受けていると、前の席の女の子が突然爆発。そんなに親しくない子だったけど、クラスの人気者が爆発したからクラス内は悲しみ一色。
そんな中ディランという男子に告白され、徐々に仲は深まっていく。
いつ自分も爆発するかわからない、だからやりたいことやろうぜ！の気持ちでディランと笑い合う日々。

ねぇ‥ディラン‥
私、わかってた。
だからディランにだけは感情移入しないでおこうと思ってたの。
きっとあなたは私の心に穴を空けていなくなるからって。でも、あなたのハイセンスなジョーク、優しさ、笑顔、眼差し、どれもこれも私を魅了するの。
どうか、どうか、マーラと幸せな未来を作ってほしいとずっと願ってた。
マーラとETごっこしてた時だって、シャワールームでいちゃいちゃした時だって、映え映えなデコレーションされた小屋で踊った時だって、はじめて体を重ねた時だって、いつも願ってた。あなたの笑顔が100年続きますようにって。
案の定、あなたは私の視界を赤く染めていなくなったの。
ラストまで見終わるも、またディランに会いたくて冒頭を観ないと収まらないこの気持ち。これを乗り切ったなんて マーラ、辛かったね。強い子だよ、マーラ。
感想も教訓もあったもんじゃない。
ディラン‥ああ‥ディラン‥
そんな映画。

あ、映画としては非常に良くできてました。ずっといつ爆発が来るのかわからなくてずっとドキドキする感じ。映画を観ててこんな感情味わったことない。日常なのにずっと怖い。和やかなのにどこかソワソワする。我が子が赤ちゃんのとき、お風呂あがりから身体を拭いてオムツを装着するまでのあの瞬間に匹敵する緊迫感。
ディランがもっと嫌な男だったらこんなに喪失感なかったのかな。でもひとときでも、ディランに出会えて良かった。
また会いにいきます。