【Having balls sucks.】
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連続猟奇殺人鬼と陰キャJKが入れ替わってしまい、24時間以内に戻らないと永遠にそのままになってしまうというホラーコメディ。
面白かった。
『ハッピーデスデイ』や『ゾンビワールドへようこそ』のクリストファー・ランドン監督なだけあって、テンポも良いしセンスも◎。我々が求めているものをしっかり映し、更にそれを超えてくる辺りは流石。
まずOPから最高。お約束のきらきらティーンぶっ殺しシーンから始まる本作だが、その殺し方が非常にユニークであり、このOPだけで期待が膨らんだ。
そして入れ替わってからがやはり面白く、陰キャJKミリー演じるキャスリン・ニュートンの大股歩きと冷徹な睨み。殺人鬼ブッチャー演じるヴィンス・ボーンが内股の女走り。もうこれだけで2人の演技力の高さが伺える。
入れ替わってからもグロ描写は秀逸で、なかなか印象に残るシーンがあった。
それに加え、陰キャJKミラーの家庭内の事情をストーリーに加えることにより、深みが出た本作であった。警察官の姉はいるものの、父親を亡くし、母親は過保護ながらも酒に溺れる毎日…。そんな家庭事情にウンザリしながらも、入れ替わってから分かる真の愛情の受け取りにホッコリするシーンも多い。更衣室のシーンはお気に入り。
そしてライトな恋愛も。特に車内のシーンはもう笑うしかない。でも本当に素敵なシーンでこれもお気に入り。
ラストはもう『エンドゲーム』のサノスvs アイアンマン、ソー、キャップを観ているかのような3人のコンビネーション技が繰り出されるあの瞬間はアドレナリン出まくり。カタルシスすら感じる素晴らしいシーンであった。
80〜90年代ホラーのテイストであり、コメディ調の作風。それに加え、入れ替わりなど既存のものを付け加えた感じがするが、しっかりオリジナリティ溢れる作品だったので、好きだった。