まずどどーんと「11日の水曜日」って出た瞬間にもう神作だった。
「人間の本質は身体に宿っていないからこそ、身体の操作が上手になっていく」様をどんどん書いてくれて楽しかった。
またゴア描写もしっかりあった(ちょっとコミカルなのがまた好み)。
何より、ノイズのない登場人物たちも最高だった。
ランドンの作品は、キャラが記号や映像上の役割を超えて活躍するから見ていて気持ちが良い。特にジョシュとナイラが「黒人とゲイじゃ無理だ(=すぐに殺される)」と前時代的なツッコミをしていたのが最高。
またブッカーも、「屈強な体で守ってあげるヒーロー」じゃなくて、ただの愛だったのも素晴らしい。過度な記号化もなく、誰が誰にあてがわれるでもなく、そこにいる若者たち。みんな可愛い。
