みおこし

恋人よ帰れ!わが胸にのみおこしのレビュー・感想・評価

恋人よ帰れ!わが胸に(1966年製作の映画)
3.2
ビリー・ワイルダー監督作品&ジャック・レモン出演作、両方制覇に向けて企画開始!(笑)

テレビ・カメラマンのヒンクルはフットボールの試合中継中、ジャクソン選手の体当たりをくらい、脳震盪を起こしてしまう。搬送された病院に駆けつけたのは、ハリーの義兄で弁護士のギングリッチ。ずる賢い彼は、ハリーの背骨が折れたことにして100万ドルの損害賠償を要求しようと、ハリーに持ちかけ...。

全ての監督の中で、タランティーノとワイルダーに関しては一本たりとも「面白くない...」と感じた作品はありません...でしたが...。初めてワイルダー作品でイマイチピンと来ない一本になってしまいました。
レモン様もウォルター・マッソーも好きだし、ワイルダー監督ならではの小粋な演出と脚本も楽しめる作品なのに、原因不明。
おそらく保険金詐欺というこの設定が、全くキャラクターたちに感情移入できなかった理由なのかも(笑)。本気で周りは心配してくれているのに、別れた妻が戻ってくることだけを信じていつまでも仮病を続ける煮え切らないヒンクルにイライラ!
アカデミー助演男優賞獲得も納得のウォルター扮するギングリッチの毒舌っぷりとあの憎たらしい微笑みは見事なんだけど、嫌なやつすぎて好きになれない!でも誰よりも特に元妻にイライラ!!(笑)

似たような場面が多く続くのでどちらかというと、舞台劇のような感覚で観た作品でした。鼻歌交じりに車椅子でスイスイ動き回るジャック・レモンのお茶目さは本作でも健在!ウォルターとの初共演作ですが、のちに名コンビと言われるのも納得の掛け合いは観ていてすごく楽しかったです。
でもすごく長く感じてしまって、もう少し短かかったらもっと楽しめたかもとちょっぴり残念でした。
みおこし

みおこし