恋人を失くした男のとある一日。実はコリン・ファース演じるジョージはこの日に命を絶とうとしていた。
所々でジョージが生きることを実感する度に、視界がじわじわと鮮明に色付いていく演出は非常によかった。死にたいと自殺を考えていたのにこの一日で何度も引き止められるようなことが起こってしまい、生を実感した瞬間に訪れる突然の死。皮肉った終わり方のようにも思えたワンシーン。
あとこの映画に出てくる男性陣が皆エロ美しい。ナンパをしてくる男も、学校の教え子も、どこか艶っぽい。この映画の監督も実は男色家なのだそうで、綺麗な男性の魅せ方を分かっているのだろうなという印象。
思ったよりも男性を好きだということ関して周りの人々が拒否反応を示していることもなかったし、偏見や差別が見受けられなかったのはこういう作品の中では意外だった。静かで淡々と説明語りで進んでいくので中盤眠くなってしまったが、コリン・ファースの色気を感じられる作品。