すごく良かった！
ヘタレ男子が愛を原動力にサバイバルを通して成長する青春ストーリーを軸に、避難生活と冒険を人類の絶望と希望の象徴として対比させてるのが上手かった。
タイトルが内容をストレートに表現してて、愛する恋人に会いたい一心でジョエルが無謀な冒険に出かける冒頭から、核物質の影響で巨大に変異したモンスター達に立ち向かっていく見せ方がスリリングでワクワクさせてくれる。モンスターはみんなＣＧなんだけど生々しい迫力があり、ちょっと愛嬌もあったりしてどこか憎めなかった。
ジョエルが道中で出会う犬や生存者との交流がまたいいんだよね。彼が二人の生存者から生きる知恵を学んで行くのが伏線になってて、後半でちゃんと回収していくのが心地良い。その一つに「目を見ればわかる」っていうくだりがあって、モンスターが全部攻撃的なわけではなく人間が勝手に怖がってるだけっていうのが「ナウシカ」みたいと思った。これははっきり描かれないんだけど、人類と自然の共存みたいなテーマもあるんじゃないかな。
何もできなかった男が愛の力で人生を一歩進めるロマンチックな展開の一方で、７年間という時の流れの現実も描くバランスが上手く、二人が新しい関係を結び直すあたりはジーンときたね。出会った頃は下手くそだったジョエルの絵が７年間の避難生活を経て劇的に向上してるのも心憎い演出で、これが希望に満ち溢れたラストに繋がるのが素晴らしかった。
