90年代、渋谷系カルチャーにどっぷり浸っていた自分にとって、小西康陽さんやフリッパーズ・ギターが推す、ヌーヴェルバーグやニューシネマといった50~60年代、70年代初頭のヒップな作品が全てだった。
そんな陶酔が生んだ一番の弊害は、「リアタイのヒット作はダサい」といった根拠なき否定とスノビズムの肥大化であり、いま思い返しても、劇場で最新作をもっと観ていたらよかったと、ひたすら後悔だけが押し寄せるのである。
しかしながらこの時期の、”お洒落だが小難しく物語性が希薄な作品100本ノックデイズ" は青く美しき記憶。
ゴダール先生には感謝しかない。