わっしょい

プレゼントのわっしょいのレビュー・感想・評価

プレゼント(2019年製作の映画)
3.5
不毛なやり取りをしなければ生活出来ないって、どんなにストレスが溜まってどんなに不便なのだろう。
パレスチナの事は全く知らなかったので、想像以上の生活しにくさに衝撃を受けた。

買い物の為に検問を通過しなければならない、とだけ聞いたら、めんどくさいなと思うだろう。
だが、めんどくさい以上のものがそこにはあった。
無意味に感じられるやり取りを繰り返さなければ、まともに生活出来ない。
めんどくさいどころではない理不尽を受け入れなければならない。
どんなにストレスが溜まるだろう。

痛みに耐え、理不尽に耐え続けた父のストレスが爆発するシーンは心苦しい。
そんな大人のやりとりについていけなくなった子どもが、平然と道路を通過するシーン。
子どもが本質的な行動をして解決する痛快さ、そんな当然の選択を大人が実行出来ない情けなさが相まって、スッキリしたようなしないような何とも言えない感情になった。
わっしょい

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