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フレッシュマン若大将のodyssのレビュー・感想・評価

フレッシュマン若大将(1969年製作の映画)
3.5
【社会人一年生の若大将】

BS録画にて。

加山雄三主演による「若大将」シリーズ第12作(1969年)。ここから若大将は大学を卒業してサラリーマンとして活躍します。

マドンナも従来の星由里子から酒井和歌子に変わっています。
酒井和歌子は当時絶大な人気を誇った女優ですけど、このときちょうど二十歳。今あらためて見てみると、少女っぽさが目立ち、女性としての性的な魅力には欠けていますね。お人形みたいというのか、実際当時リカちゃん人形は酒井和歌子の顔を参考に造形されたと聞いたことがありますが、そんな印象です。

青大将(田中邦衛)が大学を中退して、若大将の勤務する企業の関連会社副社長に収まる、という設定が荒唐無稽ながら面白い。

若大将の務める企業は日東自動車。実際に登場する自動車からしても、日産自動車がイメージされています。ライヴァル会社の陰謀によってそれまで日東自動車のクルマを使っていた北海道の企業が日東自動車から手を引こうとする、という筋書きで、若大将はこれを阻止すべく頑張るのですが、その北海道の会社の社長令嬢が若大将に好意を抱き、そのお陰で・・・というふうに展開されます。モテ男はこうして仕事に成功する、ってことなんですかね。

他にも、若大将のやもめの父親(有島一郎)が銀座のバーのママに夢中になるとか、妹が結婚するとか、副筋もたっぷり用意されていて、娯楽作品としてきっちり作られています。
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