愛のまなざし
亡き妻を忘れられない精神科医が、元患者の誘惑に負け交際する話
元患者の絢子が月並みな言葉でいうと「メンヘラ」(精神医学用語だと境界性人格障害、いわゆるボーダーに該当するのだろう)であった。
他人を操作するために嘘をつき、不安感を爆発させ主人公に縋りつく。
少しでも拒否されれば、「もう私なんか幸せになれないってことね!」と癇癪を起す・・
と、一見一緒に共依存となって共倒れになりそうな内容ではあるが、主人公の精神科医もかなりずれている。なので、共倒れにはなっていない。
むしろ、癇癪を起すヒロインを、のらりくらりとかわしたり。
後半、実は妻が病死ではなく、うつ病による自死という大事件に至ったと判明する。(主人公は、とにかく自分本位な人間だ)
主人公は、相手には興味がなく、「精神的に不安定な女性、もしくは世間からうらやましがられる超人的な女性が自分のために人生を犠牲にしてくれる」ことに固執している。
本当に治療が必要だったのはヒロインではなく主人公だなーと思いながら見ました。