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天外者のmihoのレビュー・感想・評価

天外者(2020年製作の映画)
4.0
男も女も関係なく、誰もが未来に希望をもてる時代が実現されるのはいつなのか。
江戸から明治にかけての時代を描いたこの作品を、過去の話として鑑賞することが出来ない。当時を生きた人々が命懸けで目指した時代が未だに来ていないからね。昔を懸命に生きた人があっての今なのだ、という当たり前かもしれないことを、改めて強く感じた。

下に書いたような本当に不愉快な出来事に見舞われながらも涙してしまうシーンもあった。この作品の持つ力は大きい。
作中の中心人物である4人を演じた方々は素晴らしかった。特筆し始めるとキリがないくらいに全員魅力が溢れている。みんな目指す方向は常に前だった。「今は皆が協力する時だ」という言葉が忘れられない。

脚色はあるにせよ、日本史の勉強にもとても適した作品だと思う。高校までの教科書等では五代友厚のことをあまり詳しく紹介していないので、新たな発見が多く面白かった。これから鑑賞する方は、ある程度五代のことを知っておくとより楽しめるはず。

そしてなるべく映画に関係ないことは書きたくないけど、、本当に観客が最悪だった(;_;)後ろの人は最初から最後までいびきをかいて爆睡。袋の音を延々とたてたり、悪びれもなく会話をする人も。大好きな方が主演の映画なのに、この作品を考える度最悪な記憶が思い出されるようになってしまった。もう出来る限り土曜の昼間に映画館には行かない、私に出来るのはそれだけでやるせない。
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