(記録漏れ、一ヶ月以上経ってしまった)
自分が余命わずかである事がわかっているシングルファーザーがどうにかして子供に何かを残そうとする心情を、過剰な演出なく静謐に描写する。
という設定を聞いて想像する様な感傷的な音楽や叙情的な演出はなく、死期が迫った父親とその息子の姿を淡々とじっくり丁寧に描く。
息子に何を残すことができるのか。
一つは、1秒でも多く息子と一緒にいて思い出を残そうとする。その
誕生日ケーキを二人で作るシーンが微笑ましくも切ない。
もう一つは、自分が死んだ後に、代わりに息子を育ててくれる人探し。
行政の制度や、そこに携わる人を、コレもまたしっかり丁寧に描く。
里親候補を訪問して周るシーンが思いの他多い。色々な人が色々な事情を抱え、色々な理由で里親の登録をしている。
里親になる為の心構えとはどう有るべきか。ここに作り手のメッセージが強く込められていると感じた。