FREDDY

パンデミック・ハウスのFREDDYのネタバレレビュー・内容・結末

パンデミック・ハウス(2020年製作の映画)
1.2

このレビューはネタバレを含みます

ミテシュ・クマール・パテル監督による、新型コロナウイルスを題材としたパニック・スリラー作品である本作は、コロナウイルスの蔓延と政府によるロックダウンで街がパニックに陥り至るところで暴動が起き始め、悪化する事態を収束すべく政府が感染者を射殺するという強硬手段を決行したことで混乱が広がる中、撮影現場である一軒家に閉じ込められていた、映画撮影をしていた9人のスタッフに襲い掛かる新型コロナウイルスがもたらす混乱と惨劇を描いたものとなっているのだが、率直に言ってしまうと、新型コロナウイルスという未知だったものがある程度解明され、コロナによる恐怖や自粛生活に慣れが生じてしまった今、本作を視聴するにはだいぶ遅すぎましたね。予備知識どころかコロナと向き合って生活しているので本作を今観てしまうと映し出されるものにリアリティが全く感じられませんし、コロナウイルスの未知の部分に創作が含まれていることや、登場人物らを密室に追い詰めたロックダウンや政府による強硬手段もやはりツッコミどころが満載で腑に落ちませんし、きっと予備知識を持たぬまま視聴をしていたら"未知"の部分に恐怖を感じていたのだろうが、それでも映し出されるものは「密室」というシチュエーション内で起きる、気持ちに余裕のなくなった人間同士の教科書通りのいざこざばかりなので面白みはない。登場人物らのキャラクター性は嫌いではないんですけどね。コロナとの共存が長引けば長引くほど、コロナの存在を身近に感じれば感じるほど観る価値のなくなる作品といったところ。
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