ニャキヤマ

続·ボラット 栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画のニャキヤマのレビュー・感想・評価

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まさかの続編。
前作が、スマッシュヒットしたので、「え?バレるでしょ?」って思ったら(実際序盤はその描写もあり)、"実は娘がいた"という設定をうまく使ってました。

サシャ・バロン・コーエンってホント訳わかんないですよね(褒めてます)。
所謂「電波少年」的な悪ふざけドキュメンタリーを作ったかと思えば、「ヒューゴの不思議な発明」とか「スウィーニー・トッド」で俳優をしたり「まぁフィクション限定なのかな」と思いきや、この前の「シカゴ7裁判」で実話ベースの大真面目な役を演じたり。

前作は面白おかしく、観ました。
1作目が割とポリコレ的な文脈で語れることが多くて、恐らくそれに抗うように作った「ブルーノ」が「ホントにこの人はなにがしたいんだろう..」と思わせ、イカれていて大好きです(ちなみに石野卓球氏がオールタイムベスト級に好きらしく、まさに!って感じですね笑)。
※個人的にはハリソンフォードの「ファックオフ!」のシーンとかサイコーです。

そして本作。

相変わらず悪ふざけは楽しいし、人を試すような倫理観のあぶり出しは楽しめましたが、一つ前の監督作である「ディクテーター」に感じたような、嫌な意味でうまく纏めようとしている感じ(今回は"me too"、コロナを絡め)が少し残念でした。
まーでも「シカゴ7裁判」で役者として参加したように、そんな悪ふざけだけをしてる場合じゃないし、「こーでもやらなきゃ、お前ら(アメリカ国民)わかんないんだろ!!」って本作を通して危機感は感じました(「オレにこんなこと言わせんなよ!」的なメッセージ?)。

いつか諸問題が落ち着いたら、また好き勝手やってる「ブルーノ」みたいな作品を観たいもんですね。
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