このレビューはネタバレを含みます
イタリア、架空の港町ポルト・ロッソが舞台。美しい情景と土地柄に反し、ゴリゴリに保守的勢力の強い環境に驚く。本性を消さなければ生きていけない世界には辟易するが、ルカやアルベルトがシー・モンスターとして人間に認識された後、他にも人間に化けていたシー・モンスターが実際には何人かいたことがわかる。この展開にはスッとした気持ちになる。今までありのままの自分を押し殺していた人々がこうして生きやすくなる。それはわかりやすく表面化しないにせよ、変革にはそれなりの意味があることが伝わる。