からかす

ロン 僕のポンコツ・ボットのからかすのレビュー・感想・評価

2.0
少年バーニーと不良品Bボット・ロンの友情譚としてはなかなか。
二人のポンコツ同士が"友情"というものを学び
徐々に互いのことを知り思いやる関係になる、という物語は
とても王道だけど丁寧に描いているので十分なクオリティ。
二人でメモを重ねていくシーンなんかグッとくるものがある。

ただ問題はそこから友情論やSNS論みたいな所まで話を拡張したこと。
特に二人が劇中学んだ「友情は押し付け合わない」という教訓に対して
完全に逆行する究極の押し付けで話が終わるのがかなり後味が悪い。
仮に"作られた友情"であったとしてもそれを良しとしている人もいたはずで
最後の展開は主人公バーニーにとって嫌だったことを
逆に全世界の子供達・Bボットにやり返してるということにならないのか。
それって本当に胸糞悪い話じゃない?

加えてバーニーの父と祖母も嫌いだね。
少なくとも劇中ではBボットは必須ツールの一つとして描かれている。
それを知った上で高いITリテラシーからバーニーに
Bボットを買い与えていなかったならともかく
Bボットの常識も知らない、息子が欲しがってることも知らないって
どんだけ世間と息子に無関心なんだよ。
最後の展開なんかお前が息子を止める立場にならんといかんでしょ。
良識も常識もない家族のせいで息子に友達ができないんじゃないのか。
あまりにもバーニーが不憫だよ。
からかす

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