Nao

皮膚を売った男のNaoのレビュー・感想・評価

皮膚を売った男(2020年製作の映画)
3.8
主人公シリア難民であるサムが恋人に会うために、自身の背中をアート作品として売るというお話。
背中を現代アートにするという驚きの話だが、
ヴィム・デルボア「TIM」という、ティム・ステイナーという男性の背中にタトゥーを入れた作品が実際にあり、
こちらをモチーフにしている。(ちなみに観た時は知らなかったけど、ヴィム・デルボアがカメオ出演しているという)

背中を売らざるをえなかった理由として主人公がシリア難民と設定することでリアルさがあり、
だけどサム自身は「ただ彼女に会いたい&取り返したい」というピュアさから来ている行動、という
脚本の面白さもありつつ、鏡を使ったカットなど、アートを感じさせる凝った映像が見応えある作品。
サムを演じる俳優が、普段は弁護士で演技経験がほとんどないそうだけど、主人公の孤独や苦悩するシーンの演技には見入ってしまった。
金髪のモニカベルッチが好み。
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