見終わったあと映画が好きでよかったと心から思えた。とにかく編集テンポ、繋ぎのバリエーションが豊かすぎて楽しく気持ちが良い。映画を作る楽しさや苦悩に真摯に向き合い描ききり、映画を魅せる演出に長けている。なかなか編集というものにフォーカスした作品は珍しく、編集していいものを作り上げることは何かを切り捨てなければならないことにも繋がる。シーンとシーンを繋げる難しさや楽しさ。人生においても選択の連続で常に何かを切り捨てて生きている。映画においても人生においても本質を見極める事は難しく時間がかかることかもしれないが本質を見つめることで人生の豊かさに気づき生きる輪郭がはっきりする。自分自信が救われてきた夢と希望を与えてくれる映画という狂気な世界。その世界に自分を投影し間違いなくこれは自分自身の物語だと再確認する瞬間の快感。紛れもない大傑作。
