前評判が良かったので期待したが、話は結構な感動ポルノ。作中の映画もベタなお涙ストーリーで、いささか陳腐。
しかし、プロデューサーらしく冷静と情熱の間を器用に行き来するポンポさんや、映画愛を趣味の次元から仕事のレベルに昇華する陰キャな監督くんなど、アニメらしい憎めないキャラが揃っていて、楽しく見られる。
登場人物同士の変な恋愛的要素が無いのも救いのひとつ。浪花節的な感動ポルノに加えて、好きだのなんだの入ってきたら暑苦しくて辟易しただろう。
気になるのは、脚本をプロデューサーのポンポさんが書いてしまったり、編集マン不在で監督がひとりで繋いだりする点。映画はそれぞれのプロが結集して作り上げるものと偉そうに謳うなら、やはり脚本家や編集マンの存在も大事にすべき。自主制作映画じゃないんだから。
それにしても、主人公の監督がどうみても日本人で、外国人に全然見えない。