映画大好きポンポさんのノクタンのネタバレレビュー・内容・結末

映画オタクのジーンくんが敏腕映画Pのポンポさんに抜擢されて初監督映画を作り上げるお話。原作は未読。

軽妙で独特な語り口は見ていて気持ち良かったものの、その気持ち良さと引き換えに失ったものが多すぎるような。
劇中で映画を作る上でいくつも壁に当たるわけだけど、特段大した(個人の)ドラマもなくヌルっとどうにかなっちゃうので話に説得力がない。
なのでもちろん感情が昂ることもない。

映画制作の過酷な労働環境を肯定し称揚してません？っていうのは合わないを超えて嫌いな部分。
さすがにここまで全く問題意識が伝わってこないと危うさしかないのでは。
あとポンポさんの(作劇としては)良くも悪くも偏った価値観を、ほぼ無批判に提示しすぎな気もした。

それでも画的な作り込みは見事だったし、他にも細かい文句は色々あるけど勢いで見れちゃうようなパワーはあると思うのでこの点数。