驚く程に自分には合わなかった。映画好きならきっと面白いということなので見てみたのだが、自分との感覚の違いというか、全く乗れなかった。これほどまでに賞賛されているのがとても不思議だった。
合わなかった一つは映画に関する会話や、いかに映画が素晴らしいかという部分が表面的な、どこかの誰かがインターネットで語っているような言葉にしか聞こえなかったからかと思う。全く彼等が映画好きという熱量が伝わらなかった。
二つ目に映画と自身の境遇を重ねるクライマックスがあるのだが、その結論の付け方に違和感があった。何かを失う事で何かを得る。主人公が失ったものは命？健康？その結末もとても疑問だが、劇中劇の主人公は、それよりもより大切なものを選択するという事をしていたのではないか。そこへの葛藤が無ければ、やはりぬるい。映画大好きで、映画以外の何もかもを捨てて映画を選択するという事なのであれば。
始まりから最後まで薄っぺらい感じがしてしまい、熱血仕事アニメの一つの題材としか映画が機能してないのが残念。
