おぐぽん

映画大好きポンポさんのおぐぽんのレビュー・感想・評価

映画大好きポンポさん(2021年製作の映画)
3.6
全部は賛同できないとしても、
どんなにこわくても揺るがせてはいけない自分だけの芯を忘れさせない強さを感じた。

映画を作る現場の話としては破綻してると思うけど、クリエイターのあらゆる恐怖との戦いとして受け取ったのでご都合主義もあまり気にならなかったかな。

一度作り上げたものを切り捨てるって、ほんっっっっとうにしんどいんだよねぇ。
自分は写真を撮るのだけれど、
めちゃくちゃ良く撮れて気に入ってる1枚が
他の写真と合わせて連なると余分な1枚になったりして
そういう時に切り捨てるのが本当にきつい。
自分では最高だと思ったものがクライアントには選ばれず泣く泣くお蔵入りしたりね…
どんなに良い画があったとしても世間に発表できるのは限られてる。

ものづくりをする人間として、
芯になる自分だけの正解は忘れてはいけない。
でもそれを貫く恐怖たるや、、、

とかなんとかクリエイター云々の感想を述べてるけれど、1番ぐっときて泣いちゃったのはアランのシーン。
自分もなんでも卒なくこなせてしまった人生で何も残らなかったからこそ、
あーなんか違うのかぁじゃあ辞めて次いこ〜
って出来てしまった人生だからこそ、
あそこで踏ん張れたアランには自分を重ねてしまって込み上げるものがあったね。

私の人生もどこかの地点でアランのように出来ていたら、、、と。

まだ諦めてはいないけど。


この作品のノイズとしては、
ナタリーの声の人がどうにもきつかった…

ジーン役の人も俳優さんだけど上手で全然気にならなかったのだけれど、ごめんナタリーお前だけは主演女優賞無理あるわ…
序盤はこの下手さというか素人感はわざとで、女優のなんたるかを学んで上手くなるんかな?と思ったら最後まで同じ😔

そういうところで映画制作のリアルな闇を若干を感じつつw