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Cosmetic DNAのRENのレビュー・感想・評価

Cosmetic DNA(2020年製作の映画)
4.4
サイケデリックなビジュアルと腹を揺さぶるEDMで一気にこの映画の世界観に飲み込まれる。それは主人公の心の可視化。コスメ愛と男性への憎しみが混ざり、異様なカラーが広がる。
蜷川実花の様な単なるインスタ映え映画ではなく、A24の様な淡さ、鮮やかさ、そして異質で異常なものがビジュアル面とストーリー面、2つの点から眼前に飛び込んでくる。
男性の醜悪な面がこれでもかとぶつけられ、それに合わせて女性陣の狂気もエスカレートする。男の理性は建前に過ぎず、心の奥底には糞な性欲が渦巻いているという皮肉。結局の所男はみんなこうなんだ!というシニカルさに頭を抱えてしまう。
男女共にドン引きに至る行動を取っているにもかかわらず、カラフルな映像表現とのギャップがクセになる。常に身構える程の展開なのに一瞬たりとも目を逸らすことができない中毒性。
脳がバグるサイケデリックさに上映が終わった後も暫く動けず放心していた。
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