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Cosmetic DNAのdaiyuukiのレビュー・感想・評価

Cosmetic DNA(2020年製作の映画)
4.3
コスメを愛する美大生アヤカ(藤井愛稀)は、ある時「映画に出演してほしい」とナンパしてきた自称・映画監督の柴島(西面辰孝)に薬物を盛られ暴行を受ける。
泣き寝入りをせざるを得ない状況に追い込まれ精神的に病むアヤカだったが、大学院生のサトミ(仲野瑠花)、アパレル店員のユミ(川崎瑠奈)との出会いで少しずつ心を取り戻していく。
しかし、柴島の次の標的がユミと知ったアヤカは突発的に柴島を殺害してしまう。
愛と友情、そして破壊の先の未来とは?
アヤカ・サトミ・ユミの《私たちの未来》のための革命が今、始まる。

ただコスメとファッションを愛し、芸能活動をしたり夢や好きなモノを追求するアヤカやサトミやユミが、ナンパ目的の自称映画監督や小説家志望のニートや優秀な助手を見下す大学教授たちクソ男に心身共に傷つけられリベンジに立ち上がるという、「プロミシング・ヤング・ウーマン」とシンクロしたシスターフッド・リベンジ青春もの。
クラファンで集めた予算が足りず、照明などがまだまだ足りない部分はあるが、性犯罪の被害に遭い警察に被害を訴えているのにまともに受け付けてもらえない理不尽な現実や自称映画監督や小説家志望のニートの園子温のような肥大したエゴとミソジニーとコンプレックスや夢見る女の子を利用して男たちの欲望を満たすアイドル業界や学界などの男社会や男たちのクソさや手っ取り早くバイオレンスやエロに走るインディーズ映画界のクソさや勝手な幻想をアイドルに押しつけるアイドルオタのクソさのリアリティや様々な映像をコラージュするポップでグロくてギラギラしたサイケデリックな編集や藤井愛希などの若手女優の生々しい演技とオシャレなEDMが、観る者を圧倒する。
クライマックスの大虐殺は、なかなかアバンギャルド。
荒削りな大森靖子のプロモーションビデオやソフィア・コッポラ監督作品を荒削りにしたのようなガールズバイオレンス映画。
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