る

マッドマックス:フュリオサのるのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

この作品と出会えてよかった。この時代に生まれて良かった。生きててよかった。
前作の衝撃から9年、一体どんな続編になるんだろうと大きな期待を胸に鑑賞したが、映画史上最高の体験ができた。
前作で主人公のマックスに劣らない、大きな存在感を見せつけたフュリオサ大隊長の前日譚。彼女がどこから来て、どんな人生を歩んできたのか、そして「怒りのデス・ロード」へどう繋がるのかを非常に丁寧に描いている。さらに過去作のオマージュと思えるようなシーンもちらほらあって、歴代マッドマックスシリーズをリスペクトした仕上がりとなっていた。
前作と同じようにセリフは非常に少ない。しかし圧倒的な映像や音楽で、148分間ひとときも中弛みすることはなかった。特に15分間の長回しアクションシーンは壮大で、息をするのも忘れて見入ってしまった。
そしてこの世界観。服装はもちろん、車両や武器などのデザインがあまりにも独特で唯一無二、他に類を見ないジャンルになっている。
個人的な意見だが、ジャックがフュリオサの元へ歩いてくるシーンがマッドマックス2のマックスにそっくりだと感じた。
イモータンジョーやリクタスなど、前作の人物たちが再登場するのも良い。(まさかの人喰い男爵も出てきた。)ストーリーが前作と直結していることが伺え、より厚みのある仕上がりとなっている。
過去作品をリスペクトしつつ、さらにパワーアップした本作。まさに脳天をぶち抜かれたような衝撃は、観終わって数時間たった今でも続いている。何度でも何度でも観たい、最高の映画だ。
る