巷では付録・ハッピーセットのような前日譚映画が数多く存在するが、本作はその域を遥かに超えている。
本作で印象的なのはディメンタスのキャラ造形。イモータン・ジョーのような"悪"として描かれるのではなく、ちゃんと人間味がある。チャーミングでもあり、脆さもあり、どうしようもないやつでもある。その分、顛末はもう少しカタルシスを欲してしまう部分もあった(皮肉は効いてるのだけど)。
またアニャ・テイラー=ジョイの目で語る演技は圧倒的で、台詞が少ない構成に説得力をもたらしている。
アクションの破壊力も凄まじい。特に宙に待って槍をぶん投げるシークエンスは圧巻。ただ前作の出来が異常すぎた感はある。