「ローグ・ワン」のような前日譚として素晴らしい出来栄え。
「怒りのデス・ロード」では、歴戦の戦士としてどこか達観したかのような落ち着きを漂わせていたキャラクター・フュリオサが、如何に怒りと復讐心を秘めながらその境地へと辿り着いたのか、「怒りのデス・ロード」の説得力が補強され深みが増した。
あの緻密に構築された狂った世界観も相変わらず素晴らしい。特に今作では、バイカー軍団の駆る劇車としてハーレーやカワサキ等々、往年のカッコイイオートバイ🏍️がたくさん使われていたのが個人的にとても良かった。そして狂った世界観以上に超絶狂っていたカーアクション!どう撮っているんだ⁈と気になってしょうがない。
また、今作のヴィラン・ディメンタスの、ストーリー進展と共に変容する姿が今作でのキーのように思えた。序盤の亡き娘の形見であるぬいぐるみ🧸をいつまでも肌身離さず持っていたりするところや、その後、組織のリーダーでありながら凋落していき、破れかぶれになっていってしまうところ、更にはフュリオサとの対決後、彼が受けた運命…フュリオサの存在以上にいろいろと象徴しているようだった。