菩薩

開いた口の菩薩のレビュー・感想・評価

開いた口(1974年製作の映画)
4.0
『あなたのおみとり』を観て日が浅いってのもあるが母親が死に向かう描写があまりにもリアル過ぎてちょっと凹む、開いた口ってそう言う意味か、最後全身の力が抜けて口がパカっと開くのだよね。母親が絶対的な死に向かうのとは対称的に男2人は生に対してと言うか性に対して貪欲、直接の描写は無いが未遂と事後がやけに多い。ジジイのセクハラ接客は流石に笑う、サイズ測りましょう〜ってまず乳から行く貪欲さ、着替えの最中もパイタッチしてるし、つかなんで目の前で生着替えするんだ、転職しようかしら。ただそんなのも結局は一時の現実逃避でしか無くその日は確実にやって来る、そこに残るのは魂の抜け殻となった肉体。母親と聞くレコードの長回しから母親不在の鎮魂の鐘へ、ラストショット一個前が後部座席からの長回しでハマグチェ?となりながら、その場を立ち去る寂寥感が掻き立てられて良かった。
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