ころぴ

ある人質 生還までの398日のころぴのネタバレレビュー・内容・結末

ある人質 生還までの398日(2019年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

何度も見たことある
TVに映し出された光景

オレンジ色のつなぎ…
手に持たされている
メッセージボード…
側に立つ
銃、もしくはナイフを持った
黒マスクの男…
IS(イスラム国)の殺害ビデオ…

何故、どんな理由で拉致される?
理由なんかない!
神なんて関係ないジャン!
宗教なんて関係ないよね!
ただの復習?みせしめ?
そこに身代金が手に入ればラッキー
そんな理由で
大切な命が消えて行く…

ジハーデイ・ジョン
もしかしたら
空爆で
身内が殺されたのかもしれない
アメリカの攻撃で
親友が殺されたのかもしれない
何かにつけ
『お前達に同じ思いを
      味あわせてやる!』
と何度も言っていた…

居場所が確定されないよう
あちこち移動させられ
排泄したら臭いと
ホースで水をかけられる
水も少ししか飲ませてもらえず
排泄許してもらえたときは
バケツを渡される…

運良く逃げ出せたとしても
町の住民は洗脳されていて
助けを求めるのも不可能に近い…

日本のジャーナリストの安田純平氏
拉致3年4ヶ月の拘束その後の解放
最初の数年は写真や動画撮影後は
談笑したりしていたと話していた
途中で暴力も受けたようだけれど…

拉致される相手によって
こんなにも大きく変わるのか…
比較することではないけれど
このある人質
 『ダニエル・リュー』は
拉致された初日から拷問を受け
拷問を受けない日はない毎日
自ら命を絶つところまで
追い詰められて…
首の傷は長い間消えない…

いろんな国の人質と出会う
家族がいない者
無口で何も話さない者
拷問の後、優しく接してくれる者
こんな状況下でも自分の信念を持ち
いつも明るく前向きに生きている者
少ない食事も分けあって
皆で過ごしていたあの時間を
それぞれどんな思いだったろう…
そのうち
身代金を支払われた者達が
ひとり…
またひとりといなくなっていく…

銃で殺された方が幸せだよ
ナイフや中世の剣みたいなので
喉をかき切られるなんて
絶対に嫌だ!嫌だ!嫌だ!

自己責任と言う言葉が
一時期よく話題になっていた
『自らその場所へ望んで行った』
だから責任は本人にある…
拉致された人達は
全てそうだったのかは
わからない…

ダニエルは一般人
家族も一般人
解放するための提示金は法外の額
マスコミに知られたら即死
家族の思いも辛さも
見ていられなかった…

交渉人や間に入ってくれてる
現地の人は凄かった!
スペシャリストだと思った…

今も、続いている内戦
今も、拉致、監禁、要求
こんなことが
今も続いているのだろうと思う…🥺
知らないだけだよね、きっと…🥺





オプレブ監督の言葉
 ーネット引用ー



救出後、リュー氏には世間から批判の声もあったそうだが
オプレブ監督は
『本や映画が世に出ることで、なぜジャーナリストがこういう危険な場所に行く必要があるのか、ということがわかってもらえたんじゃないかなと思うのです。そういった意味で報われた気持ちになってくれたのではないかと私は思うし、ダニエル自身もこの映画を誇りに思ってくれていると思います』
と慮り、今も心に残っているというリュー氏の言葉を紹介する。

『デンマークに戻って、
彼は(テロリストの)
ジハーディ・ジョンが爆撃によって亡くなったということを聞いたとき、それに対して満足する気持ちは
全くなく、それよりも悲しい気持ちになったと言っていました。ダニエルや他の人質たちに対してあれだけのひどい行為をした彼が亡くなったときに、一人の人命が失われたことに対して悲しさを感じた、というダニエルの言葉がとても重要だと思ったし、自分にはぐっときたんです。このことは、この映画のメッセージの部分に深く関与しているのではないかと思ったし、自分がこの映画を作らないといけないと思った理由でもありました』
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