ホラー佳作「ドントブリーズ」のまさかの続編。
最初から続編ありきで作られた映画と異なり
当たったホラーの続編って結構難しいもの。
正直前作で綺麗に終わってるしなあ…と思いつつも
その上で続編制作するならやっぱり
前作の最大の魅力だった悪役の盲目の老人を
主人公に据えるというのは正しい判断で
この采配自体は間違ったものではないと思う。
ただその采配でいくなら本作は物足りないよね。
暗闇に紛れ一人また一人と薙ぎ倒していく
つまりはランボー的な活躍が見たかったわけで
もっと盲目の老人には暴れてほしかった。
よくよく考えれば本作だって常識はずれな活躍なんだけど
こちとら前作を見てより刺激を求めてる以上
この物足りなさはやむを得ない。
前作で変態的で狂気を孕んだ悪役を主人公に据えるということは
より"人間的"になっていくことであり
殺人鬼としてはどんどん魅力が薄れていく。
そう振り切って続編・本作を作るのであれば
少なくとも最後の帰着に至るまでの過程をもっと描かなきゃダメよ。
敵もねえ、弱い弱すぎる。
だって見た目が勝てそうな雰囲気がないもの。
しかも開けた扉をきちんと閉める間抜けばっかりだし。
一番良かったのは一番最後に出てきたアイツで
これくらい狂気を帯びてないとホラーの悪役は務まらないよね。