すみれmovie

セブンのすみれmovieのネタバレレビュー・内容・結末

セブン(1995年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

最高な胸糞。
好き。

ブラット・ピットの演技力の高さを改めて実感する作品。

サマセット刑事の名前は、脚本家のウォーカー氏が好きな著者「ウィリアム・サマセット・モーム」から取ったとのこと。
そういや、作中で「人間の絆」(ウィリアム・サマセット・モーム著)も出てきてたもんな。

やや偏屈なところはあるが、基本的には理性的で冷静なサマセット刑事(モーガン・フリーマン)が、メトロノームを投げつけたりナイフを的に刺すところ、ゾクゾクした。

結局はデヴィッドの妻同様、治安の悪いこの町が嫌いで、長年のお勤めからかは知らんけど、サマセット刑事もそこそこ精神的に病んでたって感じね。

一瞬、

最後、ジョン・ドウを撃たせたくないならサマセット刑事が身を挺してかばえば、流石にデヴィッドだって引き下がざるを得なかったんじゃないか? 妻の首などなかったと言えば、なんとか時間は稼げたのでは?

などと思ったが、

ジョン・ドウの家に行ったとき、サマセット刑事を出し抜いてかなり強引に玄関をぶち破った(蹴り抜いた)のを見ても、きっとどこかで手を出していただろうし、

なかったと言っても、実際はそこにあるわけだから、確認されてしまったらおしまいだしね。

そのうえ、この時点ではジョン・ドウならやりかねないってデヴィッドも思っていただろうし。

結局は、妊娠していたことを暴露した瞬間に、(少なくともデヴィッドの前では)普段冷静なサマセット刑事が感情的に手を上げたことで確信を得た……と考えると、この2時間にわたり、ずっとこの3人(サマセット刑事、デヴィッド、ジョン・ドウ)の人格を、些細な言動に乗せて丁寧に描き続けてきたこの作品、本当にすごい。
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