「7つの大罪」に
なぞられた犯行。
"暴食"、"強欲"と
順に起こる犯行。
憂き世の中へ辟易した悪魔の
綿密に練った犯行の行く末は。
恐らく観たことありましたが、
もう1回観てからレビューしようと
置いていたので今更鑑賞。
全編に重厚感の漂う傑作サスペンスです。
あまりに残忍な犯行の連続、
不穏さを掻き立てるように降る雨、
知的で狂気的な犯人の計画。
鑑賞中の記憶を振り返るのも胸糞悪いし
数々の胸糞映画を観てきましたが、
トップレベルの胸糞を喰らった。
記憶に残るラストシーンを見た後、
その後のミルズの人生を思うと
危険な香りがするのは自分だけじゃないはず。
これほどの猟奇殺人犯が全てを成し遂げて
全てを思い通りにしていく様は
本当に胸糞極まりないです。
ずーっと降り頻る雨が印象的やったのに
最後は犯人を賞賛するかのような
神の誕生への賛美のような
綺麗な青空が広がっていたのも印象的。
全ての俳優の演技も巧妙に作られた脚本も
その全てを引き立てる映像を作り上げた監督も
全てが素晴らしい。傑作です。