ペドロ・コスタ監督作品…5作品目
ジャンヌ・バリバールとペドロ・コスタのケミストリー…あぁ陶酔 ♪
歌手としてのジャンヌのレコーディングやリハーサルの様子を追った音楽ドキュメンタリー
歌を映像で魅せる…ペドロ・コスタの芸術的な画とジャンヌの官能的な歌声にメロンメロンです
フィックス長回し、ブラック比率高めの画、完璧な構図に紫煙の揺らぎ…光は僅かに当たりますが…被写体は全く無視…映像の魅せ方がとってもオフビートでカッコ良すぎ
暗闇の中に浮かぶジャンヌの半顔…溜め息が出る美しさ…そしてこんなにもフランス語が魅力的で耳心地いいとは…あぁ心酔
ジャンヌの歌声だけではなく、ギターの音色にも痺れます…
喜歌劇《ラ・ペリコール》の舞台の様子も面白く…ピアノの伴奏者が辛うじて観えますが…フレームの外から聴こえる歌声…観たいものを観せてはくれません…とことん意地悪なペドロ・コスタ…
また、その歌劇のレッスン風景ではひたすらダメ出しされるジャンヌ…少しずつ苛立ってくる様子がこちらにも伝染…彼女が一言「もうイヤ!」と呟いた瞬間、こちらもフッと解放されました ꒰笑꒱
場所がどこなのか、将又時間の感覚もありません…唐突に東洋(日本?)の喫茶店…タバコを吹かしたファンキーなおばあちゃんたち…時計に気付きハッとします
途中カットインするネコちゃんもキュート…確か《ヴァンダの部屋》でも…
歌はどれも素敵ですが…ラストの楽屋での《ローズ》の即興演奏がクール…粋なペットボトルのパーカッション…
そして感じたのは…ペドロ・コスタが描きたいのは光ではなく影…?
影の中に想像が膨らむ映像体験です
Ne change rien. Pour que tout soit différent.
何も変えてはならない…全てを変えるために…