Yuki

セブンのYukiのレビュー・感想・評価

セブン(1995年製作の映画)
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物語の核心は、「罪が人を変え、意図しない方向に導いてしまう」というテーマにある。犯人は本来7つの殺人全てを自身で行うはずだったが、結果的に逮捕・殺害されることとなった。この出来事は、主人公が最終的に憤怒の役割を担うことと似ている。伏線?

「七つの大罪」とは人間が本来持つ悪徳であり、罪を犯すことはある意味で避けられないものなのかもしれない。本来、七つの大罪を犯した者は神の怒りによって裁かれる存在だった。しかし、犯人であるジョンドゥは自らを神の代理人とし、裁きを執行しようとした。しかし、現実世界において神に等しい権力を持つのは警察という組織であり、彼は完全な裁きを遂げることはできなかった。結果として、最後に罰を下したのは刑事である主人公だった。

物語の終盤では、主人公自身が映画全体に漂っていた宿命を背負うことになる。

アダムとイブが蛇に唆され禁断の果実を口にしたのと同様に、警官の不用意な一言によって主人公の妻が命を落とした。
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