MoeMiura

セブンのMoeMiuraのネタバレレビュー・内容・結末

セブン(1995年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

人々の無関心が罪だと、私も思う。

ジョンは異常者か?
人を平然と殺せること、冷静に計画を練って命を奪えること、その意味では彼は異常だった。殺人という手段を選んだことは許されない。だけど、人々に話を聞かせるにはハンマーが必要だという話は、間違っていない。考え方は、頭は、狂ってない。

ミルズとサマセットのバーのシーン。
サマセットは日常にある人々の無関心とその罪を説くのに対し、ミルズはそれを異常者の話と受け取る。
サマセットとミルズ、ジョンとミルズの対比、またサマセットとジョンの比較をすると興味深い。

サマセットとミルズ、ジョンとミルズは徹底的に対比して描かれている。サマセットの部屋は整然と片付いているのにミルズの部屋は散らかっていること、理性的と感情的。
一方でサマセットとジョンは似ている。ジョンの思考をなぞるように、まるで本人であるかのように、サマセットはジョンに近づいていく。2人の思考は、知識は、主張は、完全にリンクしている。背格好だって似ている。帽子を被って、後ろ姿で暗いところではどちらだかわからないくらい。
2人の間にある大きくて重要な違いは、人を殺したか殺していないかだ。

ただの残忍な殺人と、戦慄のラストを描い作品ではない。
そこに至るまでのプロセスがなによりも重要だ。
MoeMiura

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