ヴぇる

セブンのヴぇるのレビュー・感想・評価

セブン(1995年製作の映画)
4.2
最初のたった3分でこの映画に惹き込まれてしまった。ダークでシックな雰囲気、綺麗な撮影、美しい影の付け方によって分かる照明の素晴らしさパーフェクトだ。

映画をいくつかのチャプターに分け構成し展開していくのは映画の常套句として存在するが、途中、中だるみやラストへの助走の様なチャプターもあり、今作もその傾向はあった。これの場合は殺人であり中盤の展開では若干冗長的な場面もあったが、雰囲気作りは悪くは無い。
ただ、残り2人の時点で犯人は死ぬのだろうなという予想は着いてしまった。
しかしディテールは不自然さや疑問点は全くなく最高のフィナーレと言える。

ダスティン・ホフマンは相変わらずクールで素晴らしい演技だったが、ブラッド・ピットはラストシーンのみイマイチだったかも知れない。ラストの嘆きのシーンではもう少し感情の動きを激しく見せて欲しかった。全体的には良かったが。

さて、今作の何が良いかと言えば最高の雰囲気で構成されており、キャストもそうだが、照明、撮影法、セット等が今作を名作へと押し上げている。
サイコサスペンスの金字塔と言うべき今作のスコアは当然でありこの評価にならざるを得ない。
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