ポルタベラ初の長編作品。1959年に設立した自身の映画製作会社"フィルム59"はその年にカルロス・サウラ『The Delinquents』、マルコ・フェレーリ『The Wheelchair』を製作、前者がカンヌ映画祭で上映されたのをきっかけに会場でルイス・ブニュエルと出会ったポルタベラは彼をスペインへ招いて『ビリディアナ』を製作した、というのは有名な話らしい。その後もプロデューサーや脚本家として映画に関わりつつ、前年に製作した短編『Don't Count On Your Fingers』に続く初長編が本作品である。前作同様、共同脚本家は詩人のフアン・ブロッサ。本作品はバルセロナ・アヴァンギャルドに多大なる影響を与えた一本としても知られている。