Kitty

ダーク・アンド・ウィケッドのKittyのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

初めから終わりまで終始じっとり嫌な空気が纏わりつき、それにゆっくりじっくり絞め殺されていくような最悪の気分になれる作品でした。(褒めてます)

怪異について明確な対処法もわからず、立ち向かっても駄目で、逃げてみるものの……といった感じで、怪異についてほとんど何も分からないのがとても良い。
登場人物たちの弱い部分を的確に突きつつ、希望を全て潰していく邪悪さ。
断片的な手掛かりのようなものはあるものの、そんなことをする理由から正体まで何もかもが「わからない」まま進む。
想像・考察の余地が残っているぶん、よりこちらの恐怖を煽ってくる。
そして、予想の一歩先を行く邪悪な展開の釣瓶打ち。
神父関連とクライマックスの弟のアレ、看護婦は本当に嫌だった。

演出面でも細やかな気配りが光っていた。
怪異の全貌を見せずに小さな違和感(物音や人影など)を積み重ね、随所にショックシーンを挟むJホラーのような段取り。
そして、期待に応えるようなサービスと外しの塩梅が上手い。

全裸ババアだいぶ怖い。


最初から最後まで、神経の行き届いた丁寧かつ邪悪な良作でした。
Kitty

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