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ドライブ・マイ・カーのTMCのネタバレレビュー・内容・結末

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

村上春樹に伍する能力と表現への誠実さを併せ持つ唯一の日本人映画監督による実写化なので傑作なのは保証されてたけどやっぱり傑作だった。どこに出しても恥ずかしくない日本映画どころか世界に自慢しまくりたい日本映画。いつもよりちょっとだけウェットだったのがちょっと不満。実写で声に出されると「やつめうなぎ」等のワードは正直キツかった(内容ではなくハルキ的な言語センスの話ね)。ストーリーは原案程度になるまで切り刻まれてても芯はしっかり残ってる。短編小説のミックスがいけるなら長編からの再構成もいけるのでは?また5時間オーバーとかでも全然OK。配役と俳優が全員素晴らしく、ちょっと懸念してた岡田将生がびっくりするほどの演技でびっくりした。
欲を言えば次あたりでオリジナルが見たい。原作物二つで手腕は十分証明されたし。次で三大映画祭のグランプリぐらい取る方向でぜひ。(そういえばフラッドってどうなった?)個人的に映画人の過小評価ランキングでいまだにダントツトップなので。音楽界ではBAND-MAIDがダントツ。クオリティに国内の評価が見合ってないという話で言うと、食べログのいわもとQ歌舞伎町店の「趣味が良すぎると売れない」というレビューを思い出したり。BAND-MAIDが海外志向になるのも仕方ないのか。
あと、普通の作り手だったら車の色は黄色のママだっただろうなと。R231G55B60ぐらいのくすんだ赤が映画のトーンに合ってた。

追記:2回目の方がいい映画はいい映画。

更に追記。祝アカデミー賞外国語映画賞!
TMC

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