村上春樹の原作なので、元からイイんでしょう(かような訳で、当然原作未見…すいやせん)けど、全体的にはオフビートなので、間違いなく徹夜明けに観たらアカン映画だと思いますが、キャストやロケーション、そしてシナリオが素晴らしくて普通に面白い。いや、かなり面白い。
長尺との覚悟をもって臨んだ訳ですが、その分プロローグから本編、クライマックスまでの構成が大変丁寧に作られており、それぞれの心理の読み解きがしやすい。劇中劇のセリフ内容も、現実ともクロスオーバーされてるので余計に感情が入ってくる。
タイトルにもあるマイカーが赤いSAAB。このチョイスもカッコいいよねー。主に車の中で起こる事や話す事が確信だったり、本心だったり。「家族ゲーム」の車内で交わされる夫婦の会話ともオーバーラップします。
その他、色んな観るべき要素が盛り込まれてますが、どれも地に足着いてる感じで違和感が無い。いい映画!