あさ

ドライブ・マイ・カーのあさのレビュー・感想・評価

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)
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見た感情残さないと全記憶喪失起こす備忘録必須人間だけど、感想を言葉にできないし努力しても全部陳腐になりそうだから書きたくない。けど、見てる最中にどうしても映画って良いな、好きだなって思わせてくれる作品だった。陳腐だね。

『バーニング』の時はて?となったので村上春樹の映画化という所から若干覚悟していたのだけれど、ゴボゴボ飲み込まれてた。『ゴドー』から始まり、『ワーニャ伯父さん』が存在感を放つ。話の中にある話が(冒頭の音の語り含め)不思議と、徐々に入ってくる。昇華。
『ドライブ・マイ・カー』のほか幾つかの短編の要素も織り交ぜてできているとのことなので、きっと原作を読んで見比べてと何度も楽しめるんだろうけど私にその体力があるのかと思うと情けなくなる。

記憶は薄くなりつつだけど、イ・チャンドンを見た私は性欲の写し方が気になっていたようです。それと比べるのはアレだけれども、(アレとは)前半の方は何度かセックスシーンがあったけど、朝焼けが逆光になってトップがモロには映らない所とか、それ以外のシーンもだけど撮り方すごく良かったなあと…。優劣ではなく、この撮り方が美しいなと思う場面が多かった。車の中で2人がタバコを吹かす手元とか。

皆まで言わんけど、とりあえず今年観れてよかった…。しかし心が痛い。苦しい。この期に及んで感情移入感想文なんて知らんがなとはいえ、家福みたいに黙ってしまう人間だし、音の気持ちも分かる。全部ふくめて、なんだよね。苦しい。くるしい…。
あさ

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