さー

ドライブ・マイ・カーのさーのレビュー・感想・評価

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)
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3時間、いやむしろ、見終わった時の虚脱感からすれば10年くらいの月日が流れてるんじゃないかと浦島太郎化する長さだった。ただそれは退屈という意味ではない。長尺の映画に対して、「時間をまったく感じなかった!」というのは褒め言葉だけど、今作は登場人物の体感時間と、観客の体感時間がシンクロするような、十分に長い長い時間を感じさせてくれる。スクリーンの中の人々と「同じ時間を過ごした」と思えるって、初めてかもしれない。

やつめうなぎ…

岡田将生の演技が上手すぎて、「演技うま〜い」とかいうレベルじゃなかった。「うっっっっ(まを言えずに気絶)」ってくらい上手かった。①岡田将生という俳優②高槻という役③高槻が舞台で演じる役 の3つがわたしの脳内で入り混じり、あの独白シーンは呼吸を忘れるほど見入ってしまった。

劇中劇のシーンが多いからか、とにかくスクリーンの存在を感じない映画だった。映画の中の俳優たちと同じ空間・時間を共有している感覚。内容自体は初見じゃほとんど理解できてないけど、感覚だけが鮮明に残った。
さー

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