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ドライブ・マイ・カーのAMのネタバレレビュー・内容・結末

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

村上春樹が苦手だが話題作のため視聴。
こういった静かで内省的な雰囲気の映画は割と好きだが、どうしても村上春樹への拒否反応が出てしまった。
ただそれだけ村上春樹の世界観をよく表現した映画だとは思う。

〈好感を抱いた点〉
・俳優達の演技(多国籍な俳優陣が揃っていたが、各々役柄に沿って見事に演技されていて、見ていて違和感はなかった)
・瀬戸内海が綺麗に撮れていた点(宿から見た瀬戸内海が画角として非常に綺麗に撮影されていた)

〈拒否感を抱いた点〉
・妻がセックスを源泉として物語を生み出すという設定(男がこれを書くことにより、俺の精子で孕ませる的な男のエゴが見えて気持ち悪い)
・登場する女性が皆ミステリアスに描かれる点(自分に都合よく理想化・神格化した女性しか世界に存在させないのが気持ち悪い)
・主人公が若い女と距離を縮める展開(村上春樹の私小説における「僕」は、歳を重ねても尚23歳の女と仲良くなる設定にしているのが気持ち悪い)
・登場人物のキザさ(知的でジャズやクラシックを聴きウイスキーやタバコを嗜む。芸術を生業とし、官能的なセックスに明け暮れる。…ということへのドヤ感が滲み出ているのは、今の時代感性的に痛いと思う)
・台詞が全て春樹語(通常の口語ではなく春樹小説そのままなので、片時も春樹小説であることを忘れさせてくれない)
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