2021年公開
監督 ： 濱口竜介
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人生に喪失感を抱えた脚本家が、瀬戸内である舞台に取り組む過程で人々と向き合うお話。
空いた穴は空いた穴のまま、それでも生きていかないといけない、なんてことはないんではないかという物語。結局、苦しみを抱えたまま生きよ、っていうのは自分の弱さや後めたさと向き合わない言い訳なのかもしれない。そしてどんどんと傷が膿んでいくのを自分でわかっていながら、ああもうダメだわーとどんどんと落ちていく状態そのものに、変な中毒性があるのかもしれない。ただ、その膿んだ傷との向き合い方にその人の人生の価値が出るのかもしれなくて、公園に呼び出してぶん殴る、っていう彼のやり方が痛々しく対照的。
なんだか役者の皆さんの演技がちょっとずつぎこちなく感じて、その世界の解像度のピクセルが粗いような感じがザラザラと印象深い。長いけど、見れる3時間。
