ドライブ・マイ・カーのcakyのレビュー・感想・評価

誰かに運転を任せたくない気持ち、ってとても分かるんですよね。自分が運転が好きだという気持ちがまず初めにあるけれど、下手な運転にも乗りたくなくて、命を預けられないっていうほど大それてはいないけど、目的地まで自分でたどり着きたいという気持ち。その足が強制的に取り上げられて、自分だけの空間を誰かに運ばせるという行為、がすごく象徴的な設定だと思う。大切なことは伝えられられるうちに伝える、そんな直球に終止することがないのは、その大切が、現実と虚構それぞれにとって意味を持つから。