コスモス

ドライブ・マイ・カーのコスモスのレビュー・感想・評価

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)
4.4
邦画は臭い台詞に拒否反応があって基本苦手なので、見るのにだいぶ勇気が必要だった。妻とのシーンは予想通りリアリティがない台詞回しで拒否反応が出てしまったけれど、がんばって見続けると、予想に反してだんだん台詞の臭さが気にならないほどのめり込み、3 時間があっという間だった。
「リアリティのある映画」として見ると評価は低いけれど、「村上春樹節の強い演劇」として見るととても良い作品。ただ個人的に妻とのセックスシーンはけっこう苦手で「文芸ポルノを見ているのか?」と思ってしまった。後々そのシーンにもある程度納得はしたけれど。原作は未読だが、村上春樹の有名な本は5年ほど前に何冊か読んだことがあったので、久しぶりに村上春樹節を思い出した。
西島秀俊と三浦透子のキャラがとても好き。私はよっぽどの親しい人以外には感情を表に出すタイプではないので、他人から見ると二人のように見られているのかもしれない。そして、おそらく恋愛関係も苦手なタイプで、いまだに人を好きになることがどういう感じなのかあまりよく分かっていない。北海道で二人が悟ったように、私も自分の感情に正直にならないとと思った。
演劇は苦手でせいぜいミュージカルしか見に行ったことがないけれど、この映画を見て演劇もいつか見に行ってみたいと思った。そして「ワーニャ伯父さん」もいつか読みたい。
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